米財務省は19日、長期国債の1回当たりの買い戻し額を、少なくとも現在の2倍の40億ドル(約6300億円)に拡大すると発表した。国債の取引を円滑にする目的で実施するが、市場では長期金利の上昇を抑える狙いとみられている。
買い戻しの対象と期間
国債の買い戻しは財務省が流動性確保を目的に、発行済み国債を満期前に市場から買い戻して消却するもの。今回の対象は償還までの期間が10~30年の国債で、9月9日から11月4日までに実施する。米財務省は四半期ごとに国債の買い戻し額を決めており、これまでは20億ドルとしていた。
長期金利上昇の背景と市場の見方
原油高を背景とするインフレ(物価上昇)や財政悪化懸念などを背景に、米国や日本など主要国の長期金利は軒並み上昇している。国債は金利が上昇すると価格が下落する関係にあり、財務省の買い戻しによって対象期間の国債が減れば、金利上昇圧力をやわらげる効果が期待される。ただ市場では、金利低下には構造的な経済環境の変化が必要で、買い戻しには短期的な効果しかないとの見方もある。



