東急が渋谷に仕掛けた小分けオフィス「ウェイプ」、稼働率9割でスタートアップに支持される理由
東急の小分けオフィス「ウェイプ」、稼働率9割で好発進

東急が東京・渋谷の神南1丁目エリアに開業したセットアップオフィス「SHIBUYA WayP(シブヤ ウェイプ)」が、全面開業から約1年で稼働率9割を達成した。同プロジェクトは、渋谷駅北側の再開発エリアに位置し、2025年4月に全面開業。コンセプトは「Work as you Please(好きに、働く)」の頭文字を取った造語で、スタートアップを中心に支持を集めている。

小分けオフィスが生む柔軟性

ウェイプの最大の特徴は、1フロア全体ではなく、部屋を細かく分割して貸し出す点にある。1人区画から最大19人区画まで、多様な広さの部屋が用意され、デスクや椅子はあらかじめ設置済み。入居者はパソコンを持ち込むだけで即日業務を開始できる「セットアップオフィス」だ。共用部の会議室やテレカンブースは無料で利用可能で、水道・光熱費も賃料に含まれるため、初期費用とランニングコストを抑えられる。

スタートアップの成長を支援

東急の石田充朗さんは、ウェイプの仕掛け人の一人として、「最初は1人で入居した企業が徐々に規模を拡大し、渋谷スクランブルスクエアに入居するような大企業が生まれれば」と期待を語る。このプロジェクトは2021年夏ごろ、2016年に取得した物件の建て替えを有志で行ったことがきっかけで始まった。渋谷は多くのスタートアップを生み出してきた地域であり、ウェイプはその成長段階に合わせたオフィス需要に応える形だ。

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渋谷再開発との連動

渋谷では「100年に一度の再開発」が進み、2012年の渋谷ヒカリエ開業以降、大規模プロジェクトが続いている。ウェイプはそうした大型再開発とは一線を画し、小規模オフィスに特化。東急は他社物件のリサーチも綿密に行い、スタートアップのニーズを徹底的に分析したという。稼働率9割という好スタートは、こうした市場調査の成果と言える。

今後の展望

ウェイプは、単なるオフィス提供に留まらず、入居企業間の交流や成長を促すコミュニティ形成も視野に入れている。東急は今後、渋谷エリアでのさらなる展開や、他の再開発地域への拡大も検討しているとみられる。石田さんは「渋谷から新しいビジネスが生まれるきっかけを作りたい」と話す。

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