住友信託銀行相談役の高橋温氏は、往年の作家の回顧展などで直筆の手書き原稿を見る機会が多いという。最初の原稿に原形をとどめないほど推敲が重ねられた跡を目の当たりにすると、読み手に向けて発せられた書き手のエネルギーに圧倒されると述べている。
その原稿を最初に目にした編集者も、書き手のエネルギーに突き動かされて一字も漏らさず読み込んだだろうとし、文章の原点を見る思いだと語る。
ビジネス文書と作家の文章の共通点
作家の文章とビジネス文書を単純に比較することはできないが、社内の決裁書類は文章で組織に自分の意思を通し、上層部を説得する手段である。言葉で人を動かすという点では共通するものがあるはずだと指摘する。
高橋氏は「言葉が乱れると、国も社会も貧困の中に沈んでいく。正しい言葉を保つことが必要です」と強調している。



