シャープが台湾・鴻海精密工業の傘下に入ってから8月で10年を迎えた。液晶事業の不振で極まった経営危機から救われたが、売上高は10年前を2割以上も下回る。大型液晶パネル事業の苦戦で堺工場の生産を停止して止血したが、液晶に代わる成長の柱はまだ見えない。
「元の木阿弥」の由来
「元の木阿弥(もくあみ)」は戦国武将の筒井順昭(じゅんしょう)が病死したとき、跡継ぎの順慶が成長するまで影武者となった、よく似た木阿弥という僧に由来するとされる。木阿弥は贅沢(ぜいたく)な暮らしを手にいれたが、順慶が長じると順昭の死が公表されて元の身分に戻ったからだ。
成長の柱が見えず
木阿弥が供養される寺では「元の木阿弥」は、いったん良い状態になったものが再びつまらないさまに戻るという意味ではなく、「物事が成就し、成功して原点に返る」と伝わるという。次の稼ぎ頭の立ち上げに成功し成長企業に原点回帰できるか。正念場は続く。



