エフペリは2026年7月2日、「平均年間給与の前年比増減率と人的資本KPI」に関する分析結果を発表した。調査は2023年期から2025年期までの有価証券報告書や統合報告書、サステナビリティレポートなどの企業開示情報をもとに、平均年間給与データが確認できた上場企業3,656社を対象に実施された。
給与上昇企業と非上昇企業の人的資本KPI比較
2024年期から2025年期の平均年間給与増減率が0%超の企業を「給与上昇企業」、0%以下の企業を「非上昇企業」と分類し、両グループの人的資本KPIを比較した。その結果、給与上昇企業の平均勤続年数は13.4年で、非上昇企業の10.7年より2.7年長かった。また、離職率は給与上昇企業が3.10%であるのに対し、非上昇企業は3.75%と低く、月間残業時間も給与上昇企業は16.5時間、非上昇企業は18.2時間と、いずれも給与上昇企業で低い傾向が見られた。
一方、有給取得率は給与上昇企業が76.4%、非上昇企業が74.1%と上回り、男性育休取得率も給与上昇企業が73.2%、非上昇企業が68.2%と、給与上昇企業で高い結果となった。なお、エフペリはこの比較について、各KPIを確認できた企業に限った中央値比較であり、給与増減率と人的資本KPIの因果関係を示すものではないとしている。
平均給与は人的資本KPIと組み合わせて見ることが重要
エフペリは、金融庁の開示府令改正により、有価証券報告書では「従業員の平均給与の対前年比増減率」への注目が高まると説明する。一方で、平均年間給与の前年比増減率だけでは企業の働きやすさや人材戦略は判断できず、離職率や残業時間、有給取得率、育休取得率、平均勤続年数などの人的資本KPIと組み合わせることで、企業の人材戦略や働き方の変化をより立体的に把握できるとしている。
詳しい分析結果は「Career Reveal」で公開されており、今後は2026年期以降の有価証券報告書を対象に、「従業員の平均給与の対前年比増減率」の推移についても分析を進める予定である。



