集英社が7月1日から全国の書店で開始するコミックスフェア「ナツコミ2026」の特典「メタキラカード」(全22種)が、配布前の6月29日時点で、フリマアプリ「メルカリ」などに多数出品されている。中でも「ONE PIECE」のカードは200枚で155万円という高額で購入されるなど、大量出品・購入が目立つ。また、eBayを通じて海外向けにも転売されており、フライング出品が高値で流通している状態だ。
配布前からメルカリに大量出品、転売市場が形成
配布前の6月29日時点で、メルカリには大量に出品されており、落札も相次いでいる。「ONE PIECE」のカードの出品が最も多く、200枚155万円での落札や、100枚以上の大量出品も見られる。全22種のコンプリートセットや単体での出品も多く、eBayでは1枚80~110ドル(約1万2000~1万8000円)で取引されているようだ。
「ナツコミ」は、集英社が毎年夏に開催するコミックスフェア。2026年は参加約3400書店で7月1日から8月31日まで、描き下ろしイラストと作者サインをあしらった限定カード「メタキラカード」全22種を配布する。対象作品は「ONE PIECE」「SPY×FAMILY」「カグラバチ」「SAKAMOTO DAYS」「ダンダダン」など22作品。
公式の配布は7月1日からだが、メルカリでは6月下旬以降、カードの実物写真を掲載して「即日発送」と謳う出品が急増しており、何らかの経路で配布前のカードを入手・販売しているとみられる。一部のカード買取業者も1枚7500円前後の買取価格を提示しており、配布開始前から転売市場が形成された格好だ。
書店も対応に追われる、同一絵柄の枚数制限やランダム配布を導入
書店にも問い合わせが殺到しているようだ。混乱を防ぐため、同一絵柄の枚数制限や、絵柄を選べないランダム配布にするといった発表が各書店から相次いでいる。
例えば、紀伊國屋書店新宿本店は、例年と配布方法を変更すると発表。1つの絵柄につき1枚まで、1回の来店で22絵柄各1枚を上限とし、8階有料レジでの会計のみを配布対象とした。有隣堂グループ各店舗は、レジでのランダム配布を発表している。
関連事例:マクドナルドのハッピーセットやポケモンカードでも転売問題
今回の事態は、過去にも同様の転売問題が起きている。メルカリは5月8日、日本マクドナルドが15日に販売開始するハッピーセットに付属する「ちいかわ」のグッズについて、一時的に販売を制限すると発表。監視を強化し、市販したユーザーには利用制限を課す可能性もあるとした。ヤフオクも「ちいかわ」ハッピーセット出品を一時禁止。LINEヤフーは8日、日本マクドナルドが15日に販売を始める「ハッピーセット」の「ちいかわ」について、「Yahoo!フリマ」「Yahoo!オークション」への出品を一時的に禁止すると発表した。また、日本マクドナルドは8月20日、29日から販売予定だったハッピーセット「ワンピースカードゲーム」の実施を見送ると発表。ポケモンカードの高額転売も社会問題化している。
転売問題の背景と今後の展望
人気商品のフライング出品や高額転売は、SNSやフリマアプリの普及で常態化しつつある。特に限定品やコレクターズアイテムは需要が高く、転売ヤーと呼ばれる業者が自動化ツールを使って入手するケースも多い。今回の「ナツコミ」でも、配布前のカードがどのように流出したかは不明だが、書店側の対策だけでは限界があり、出版業界全体で転売防止策を強化する必要がある。集英社は現時点で公式コメントを出していないが、今後のフェア運営に影響を与える可能性がある。



