京セラは9日、レアメタル(希少金属)の一つで、切削用の超硬工具などに使われる炭化タングステンを再生利用する製錬設備を国内に新設すると発表した。具体的な場所は公表していないが、国内の同社工場内に設置し、2030年度の稼働開始を予定している。
重要鉱物の安定確保が課題
炭化タングステンは非常に高い強度をもつ超硬合金の主原料で、半導体や電子部品にも使われる重要鉱物だ。日本は大半を輸入に依存しているが、近年は需要拡大や地政学リスクの高まりを背景に中国などが輸出規制を実施しており、安定確保が課題となっている。
独自技術で資源循環を強化
京セラは独自技術を活用し、使用済みの切削工具から、効率的に炭化タングステンを再生することを可能にしたという。京セラは、「製錬設備の新設で資源の循環利用をさらに強化し、サプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化に貢献したい」としている。