JERA(東京電力グループと中部電力の合弁会社)は6月24日の記者会見で、電力スポット価格高騰リスクを軽減する新たな電力商品と、石炭火力発電を中心とした電力を比較的安い価格で販売するPPA(電力販売契約)を創設すると発表した。新商品は7月1日から販売開始、PPAは今夏から販売を計画している。対象顧客は新電力など小売電気事業者で、調達リスクやコストの軽減につながるとしている。
新商品の仕組みと狙い
奥田久栄社長は会見で、「当社はこのたび、電力スポット価格高騰リスクを軽減し、一定の価格でお届けする電力商品を開発して(新電力などに向けて)販売する予定だ」と述べた。新商品は燃料価格変動をヘッジし、コストを一定に抑える仕組み。JERAはこれにより、顧客である小売電気事業者の価格変動リスクを低減する。
中東戦争と石炭火力の超過利益
背景には中東情勢の緊迫化がある。燃料価格高騰により、JERAの石炭火力発電は想定以上の収益(意図せざる超過利益)を生み出している。今回の新契約は、その一部を顧客に還元する意図があるとみられる。JERAは石炭火力を中心とした電力を比較的安価に提供するPPAも計画しており、小売事業者にとっては安定調達の手段となる。
今後の展開
JERAの可児行夫会長も同席した会見では、新たな電力契約が東京電力や中部電力の販売子会社にとっても朗報となる可能性が示唆された。JERAは日本最大の火力発電会社として、市場の安定化と顧客負担軽減を両立させる方針だ。



