フェラーリ599GTOが2億円超で落札、331kmの奇跡的個体
フェラーリ599GTOが2億円超、331kmの奇跡的個体

2010年製のフェラーリ「599GTO」が、オークションハウス「BINGO」が開催した「BH AUCTION TOKYO 06.21 at City Circuit Tokyo Bay」において、2億313万円で落札された。この個体は走行距離331kmという驚異的な低走行を誇り、新車時のミントコンディションを保っている。

599GTOとは何か?

599GTOは、2010年に世界限定599台で発売されたフェラーリの究極のロードゴーイングレーサーである。サーキット専用モデル「599XX」をベースに公道向けに仕立て直されたモデルで、フェラーリの歴史において「GTO」(Gran Turismo Omologata)の称号が与えられたのは、名車「250GTO」「288GTO」に続く3台目となる。この事実からも、その限定スペチアーレ(特別モデル)としての位置づけが明確である。

搭載されるエンジンは、6.0リッターV型12気筒自然吸気。ベースとなった「599GTBフィオラーノ」のF140系エンジンをベースに、クランクシャフトの軽量化や吸気マニホールドの刷新など、専用のファインチューニングが施されている。その結果、最高出力はベースモデルから50PS向上し、680PSを8,250回転で発生。最大トルクは620Nmを誇る。9,000回転近くまで回せば、レーシングカーさながらの爆音を発し、ドライバーを高揚感で包み込む。

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シャシーと空力性能

シャシーは第2世代の磁性流体ダンパーと最新のF1-Tracトラクションコントロールを統合し、フェンダーやトレッドを拡大。599XX譲りのディフューザーとボディ下部の空力処理により、200km/h時点で144kgものダウンフォースを発生する。車両は薄肉アルミや薄型ガラス、カーボン・アルカンターラの内装、オーディオや遮音材の削減などによりスパルタン化され、標準車から約100kgの軽量化(乾燥重量1,495kg)を達成した。

トランスミッションは、変速時間わずか60ミリ秒を誇る超高速F1マチックを搭載。0-100km/h加速は3.35秒、最高速度は335km/h以上を記録する。テストコースであるフィオラノのラップタイムは、伝説のエンツォ・フェラーリを1秒近く上回り、当時のフェラーリ公道モデル史上最速となる1分24秒を叩き出した。

落札額は599HGTEの約7倍

出品された個体は2010年製で、走行距離331kmは奇跡のレベル。新車当時のミントコンディションを保っていることから、2011年にはフェラーリ本国から「フェラーリ・クラシケ」認定書を取得している。専用ボディカバーやバッテリーチャージャーなど、新車時の付属アイテムも新車同様の状態で揃っており、最高峰の環境で美術品のように静かに保管され続けてきたモデルである。

このような個体が市場に現れることは天文学的な確率だとされる。同じオークションでは、ベースモデルの高性能オプションパッケージ装着車「599HGTE」(620PS/608Nm、0-100km/h加速3.7秒、最高速度330km/h)が2,941万5,000円で落札されたのに対し、599GTOはその約7倍にあたる2億313万円で落札された。この価格差が、599GTOの希少性と特別な地位を如実に物語っている。

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