大東建託、富山・千葉でまちづくり事業に本格参入 住宅市場縮小に対応
大東建託、富山・千葉でまちづくり事業に本格参入

賃貸住宅事業を主力とする大東建託が、土地開発や施設運営を担う「まちづくり事業」に本格参入する。9月に富山県で複合施設の建設に着工し、その後も全国各地で開発を進める。人口減少で住宅事業の先行きが不透明になっていることが背景にあり、他の住宅建設大手にも同様の動きが広がっている。

富山・千葉で大規模開発を計画

富山県の事業では、高岡市に賃貸住宅やデイサービス、カフェなどを併設した2階建ての複合施設を整備する。2027年秋の開業を予定し、完成後も同社の関連法人が運営を担い、イベントの企画など地域のにぎわい創出につなげる計画だ。

千葉市では、約28ヘクタールの敷地に分譲住宅や商業施設、物流施設などが集積した街区を開発する。石川県能登町では住宅57戸に加えてコミュニティースペースも整備し、能登半島地震の復興を支援する。

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住宅市場縮小が背景に

同社がまちづくり事業に本格的に乗り出すのは、主力の賃貸住宅事業の成長が見通しにくくなっているためだ。国土交通省の統計によると、アパートなど貸家の新設着工戸数は、25年度は30万8906戸で、前年度から13.5%減少した。

矢野経済研究所は人口や世帯数の減少を受け、40年度には賃貸住宅の新設着工戸数が25年度比29%減の21万9300戸まで落ち込むと予測し、「市場は縮小する」と指摘する。

他社もまちづくりを強化

まちづくり事業は建物の維持管理などグループが持つ知見を生かしやすい上、1件あたりの事業規模も大きく、収益拡大が見込める。大東建託はホテルや物流施設の開発なども含む「不動産開発事業」で、40年度に1兆円の売上高を目指す。

「街」の開発を強化する動きは他社でもみられる。トヨタ自動車とパナソニックの住宅関連事業を統合して20年に誕生した「プライムライフテクノロジーズ」(東京)は今年4月、住宅やホテル、商業施設などの大規模な複合開発に取り組むため、「まちづくり事業本部」を新設した。富山県では銀行だった建物をレストランなどに改修し、隣接地に宿泊施設を増築する開発を進めており、28年の開業を目指している。

大和ハウス工業は札幌市で分譲マンションや商業施設が集まる大規模な街区開発を手がけたほか、静岡県や茨城県などでも同様の開発計画を進める。同社は「今後もまちづくり事業に注力する」(広報)としている。

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