87歳女性の家賃6倍立ち退き、スペイン議会解散の引き金に
87歳女性の家賃6倍立ち退き、スペイン議会解散の引き金に

スペインのサンチェス首相は2026年10月5日、議会の解散を発表した。きっかけとなったのは住宅問題だ。住宅価格や家賃の高騰が続き、「家を買えない、借りられない」という不満が国民の間に渦巻いた。なぜここまで深刻な事態になったのか、四つのポイントから読み解く。

87歳女性の立ち退きが引き金に

国民の住宅問題への不満が大きく噴出したのが、9月23日にマドリードで起きた87歳の女性に対する賃貸住宅からの立ち退きだった。

スペイン紙エルパイスによると、女性は同じアパートに71年間暮らしていたが、建物を新たに取得した投資会社が家賃をそれまでの月440ユーロ(約7万8千円)程度から2650ユーロに増額すると通知。その後、1650ユーロまで下がったものの、女性の年金は月1350ユーロに満たず、立ち退きを命じられたという。

住宅高騰への不満が噴出

住民や活動家が抗議するなか、この問題は住宅価格や家賃の高騰に対する国民の不満を象徴する出来事として広く報じられた。サンチェス首相はこの問題を受けて、議会の解散を表明し、11月に総選挙を実施する方針を示した。

住宅問題はスペイン社会の深刻な課題として浮上しており、今後の政治日程にも大きな影響を与えそうだ。