公正取引委員会は22日、段ボールに文字を印刷する「印版」などを下請け業者に無償で保管させていたとして、段ボール製造販売会社「王子コンテナー」(東京都中央区)の下請法(現・中小受託取引適正化法)違反(不当な経済上の利益の提供要請)を認定し、費用の支払いと再発防止を求める勧告を出した。
140社に計9610個を無償保管
公取委によると、王子コンテナーは遅くとも2024年6月から25年11月に、段ボールの製造を委託した140社に、印判や、段ボールを切る「木型」など計9610個を無償で保管させていた。印判は重さ10キロ、幅2メートルのものもあったという。中小企業庁が調査し、公取委に勧告を求める「措置請求」を行っていた。
140社は1年以上発注がないのに保管。保管期間が10年に及んだ例もあったという。業者は「保管はメリットがないが、やむを得ないと思っていた」と話しているといい、公取委は無償保管が業界の商慣習だったとみている。
保管費用の支払い、127社に341万円余
王子コンテナーは140社と保管費用の支払いで合意したという。このうち127社に計341万355円を支払った。勧告では残りの業者にも払うよう求めている。
公取委は3月にも同様の例で、段ボール製造大手「日本トーカンパッケージ」に勧告を出した。業界で違反が広まっている恐れがあるとして、業界団体「全国段ボール工業組合連合会」に商慣習を見直すよう要請した。