大宮駅は、多くの路線が乗り入れる首都圏有数の鉄道の「結節点」だ。駅周辺には商業施設やオフィスビルが集まり、多くの人が行き交う。しかし、なぜか「都市感」が薄く、「大宮には何かが足りない」と感じることがある。これほどの結節点でありながら、そう感じてしまうのはなぜなのか。
鉄道のまち大宮
「鉄道のまち大宮」と言われている通り、大宮駅にはさまざまな路線が集まっている。大宮駅は、北陸・東北方面と上越・北陸方面への新幹線が分岐する新幹線の一大拠点だ。それに加え、上野東京ライン・湘南新宿ラインなどの主要な在来線も乗り入れ、京浜東北線と高崎線が分岐する駅でもある。私鉄では東武アーバンパークラインのターミナルであり、ニューシャトルも大宮を起点としている。
しかし、上野から高崎までの鉄道が開通した当初、大宮駅はなかった。東北方面への分岐点として開業したのは1885年3月のことだ。当時の大宮は、まだ人口の少ない街だった。その後、鉄道の車両工場や製造工場、製鋼工場などができ、街の様子は一変。人口も急速に増えて発展していった。大宮は鉄道を起点に形作られた街と言っても過言ではない。
大宮駅の乗車人員
JR東日本の大宮駅の2024年度の1日平均乗車人員は25万4220人で、同社の駅では7位となっている。東武鉄道の大宮駅の乗降人員は同13万582人で、東武アーバンパークラインでは船橋駅に次ぐ2位だ。
東口には江戸時代の大宮宿から続く市街地が広がり、大宮高島屋や銀行・証券会社の支店、商店街がある。一方、西口にはそごう大宮店や多目的ホールのソニックシティなどがあり、オフィスビルが立ち並ぶ。
「さいたま市」の成り立ち
このように、鉄道の結節点として多くの人や施設が集まり、街としても大きく発展してきたのが大宮だ。しかし、これだけの規模があるにもかかわらず、なぜか都会感はそれほど感じられない。その理由を考える上で気になったのが「さいたま市」の成り立ちだ。
大宮駅があるのはさいたま市大宮区である。埼玉県の県庁所在地であるさいたま市は、浦和市・大宮市・与野市・岩槻市が合併してできた。「大宮以外の都市を見れば、大宮に都会感を感じにくい理由が分かるのでは」と考え、県庁所在地だった浦和の中心駅である浦和駅へ向かった。



