令和8年度に入っても、コメの価格は以前の水準に戻っていない。玄米60kgあたり3万円超、白米5kgで3458円(6月下旬)と、かつての1.5倍程度の高値が続いている。この高値の原因をJA(農協)や農林水産省、コメ農家のせいにする見方があるが、現役農家のSITO.さんは「真犯人は別にいる」と指摘する。
価格高騰のきっかけは2023年の不作
2023年度産のコメは悪天候で不作となり、在庫を積み増せないまま2024年度産の米を前倒しで消費せざるを得なかった。この時点で一部の農家や関係者は先々の価格高騰を危惧していたが、大きく報道されることはなかった。
JA外の業者が先行して高値集荷
2025年の生産見通しが不透明な段階で、一部のJA「外」の業者が先んじて高額な価格を提示し集荷を始めた。複数の農家や農協関係者の証言からも、これが明らかになっている。JAは在庫確保のため概算金を引き上げざるを得ず、豊作傾向が判明した頃には取引価格は上がりきっていた。
JAの市場支配力は限定的
現在のコメ流通全体におけるJAの集荷率は約3~4割にすぎない。残りの6~7割は民間業者が占めており、JAが価格を一方的に吊り上げられるほど市場を支配しているわけではない。
つまり、需給の逼迫と在庫不足の見通しが市場価格を押し上げ、それに追随する形でJAや他の業者の価格設定が決まったというのが実態だ。SITO.さんは「JA農協が価格を吊り上げた」と断定するのはおかしいと述べている。



