日銀、金融政策の現状維持を決定 物価上昇率2%目標達成には時間必要と判断
日銀、金融政策の現状維持を決定 物価目標達成には時間

日本銀行は19日、金融政策決定会合を終え、政策金利の据え置きを全会一致で決定した。現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を維持し、長期金利の許容変動幅も従来の±0.5%程度で据え置く。物価上昇率2%の目標達成にはなお時間がかかるとの認識を示し、現在の大規模な金融緩和策を継続する方針を確認した。

2%物価目標達成には時間

日銀の植田和男総裁は会合後の記者会見で、「基調的な物価上昇率は2%を下回っており、目標達成にはまだ時間を要する」と述べ、早期の追加利上げ観測を牽制した。日銀は今後の政策運営について「粘り強く金融緩和を継続する」とし、経済・物価情勢に応じて機動的に対応する姿勢を示した。

今回の決定は、市場の予想通りだった。ただ、一部のエコノミストからは、円安進行や輸入物価上昇によるインフレリスクを指摘する声もあり、日銀の判断を注視する向きもある。

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経済見通しは据え置き

日銀は併せて公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2023年度の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを前年度比+1.4%と据え置いた。2024年度は+1.2%、2025年度は+1.0%と、緩やかな成長を続けるとの見方を示した。

消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率については、2023年度は+2.5%、2024年度は+2.0%、2025年度は+1.9%と予想。2025年度まで2%目標に達しない見通しで、日銀の慎重姿勢を裏付ける内容となった。

市場の反応は限定的

金融政策決定を受け、東京株式市場では日経平均株価が小幅上昇。長期金利も0.5%台で推移し、大きな変動は見られなかった。市場関係者からは「サプライズのない結果で、当面は現状維持が続くとの見方が強まった」との声が聞かれた。

一方、為替市場では円安が進行。ドル円相場は1ドル=141円台後半まで円安方向に振れ、輸入物価上昇を通じた家計への影響が懸念される。日銀の緩和継続姿勢が円安を招いているとの指摘もあり、今後の為替動向が政策運営の焦点となりそうだ。

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