JFEスチール、中国宝武鋼鉄と提携 脱炭素で協力へ
JFEスチール、中国宝武鋼鉄と脱炭素で提携

JFEスチールは11月28日、中国最大手の宝武鋼鉄グループ(以下、宝武)と低炭素・脱炭素技術の開発や鉄スクラップの有効活用などで提携することで基本合意したと発表した。両社は今後、詳細な協力内容を詰めるための協議を進める。

水素活用やCCUSで協力

提携の柱は、高炉への水素吹き込み技術やCO2の回収・利用・貯留(CCUS)など、鉄鋼業の脱炭素化に不可欠な技術分野での協力だ。JFEスチールは、高炉で水素を吹き込むことでCO2排出量を削減する技術「水素還元製鉄」の開発を進めており、宝武も同様の技術を研究している。両社の知見を持ち寄ることで、実用化を加速させる狙いがある。

また、鉄スクラップの高度利用についても協力する。電炉でのスクラップ使用量を増やすことで、高炉に比べてCO2排出量を大幅に削減できる。宝武は中国国内で電炉の増設を計画しており、JFEスチールのスクラップ選別・処理技術を導入する可能性がある。

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中国市場での事業拡大も視野

JFEスチールは、宝武との提携を通じて中国市場でのプレゼンスを高めることも狙う。宝武は中国国内で約1億トンの粗鋼生産能力を持ち、世界最大の鉄鋼メーカーだ。JFEスチールは、宝武の販路を活用して高級鋼材の販売を拡大する可能性を探る。

一方、宝武にとっては、日本メーカーの高度な技術を獲得することで、中国政府が掲げる2060年までのカーボンニュートラル達成に近づくメリットがある。中国の鉄鋼業は世界のCO2排出量の約7%を占めるとされ、脱炭素化は急務となっている。

鉄鋼業界の再編加速か

今回の提携は、世界的な脱炭素の流れの中で、鉄鋼メーカー間の連携が加速していることを示す。欧州ではアルセロール・ミッタルが水素還元製鉄の実証プラントを建設するなど、各社が技術開発にしのぎを削っている。

JFEスチールの北野嘉久社長は「宝武との協力は、カーボンニュートラル実現への重要な一歩だ」とコメントしている。両社は今後、具体的なプロジェクトの立ち上げを目指し、2025年までに協力の枠組みを固める方針だ。

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