経済産業省と国土交通省は23日、廃食用油などを原料とする次世代航空燃料「SAF」の普及に向け、一部の空港で供給する燃料についてSAFの混合を義務付ける方針を示した。石油元売りや商社などの事業者に対して2030年度から義務化し、32年度以降は5%以上に拡大する。
対象は7空港の国際線
同日開かれた官民協議会で、両省と民間企業が参加する作業部会が案を示した。成田空港や羽田空港など給油量が多い7空港の国際線向けで、30年度に1%以上、31年度に3%以上、32~34年度に5%以上の混合を義務付ける。
支援策と法改正も視野
また、30年度の開始を念頭に、SAFを給油する航空会社に対し、一定額を支援する仕組みを検討する。航空サービスの利用者に一律で負担を求めることも検討する。政府は法改正も視野に、今年度末までに詳細な制度設計を行う方向だ。
SAFは一般的な原油由来の燃料に比べ、二酸化炭素(CO2)排出量を最大8割減らす効果がある。一方で2~3倍の調達コストがかかるとされるのが課題だ。
このため、欧州連合(EU)では域内の空港で使用する燃料にSAFの混合を義務付けており、混合率を30年に6%、50年に70%とする目標を掲げている。また、英国などの一部空港では、空港利用料を原資にSAFの購入費用を支援している。
経産省と国交省は22年4月に官民協議会を発足させ、こうした海外事例も参考に、関係企業の連携や支援策などについて議論してきた。



