北海道電力は8月7日、苫小牧・厚真地域における次期LNG電源設置に係る環境影響評価手続きに向け、現地で陸域の動植物に関する事前調査を開始したと発表した。環境影響評価手続きに向けた調査で、今後は地域の理解を得ながら手続きを進め、次期LNG電源およびLNG基地の設置に向けた検討を深めるとしている。
電力需要増加と脱炭素化への対応
同社は、北海道の将来的な電力需要の増加や、既存の石油・石炭火力からの低炭素・脱炭素化(エネルギー転換)への対応を目的に、泊発電所の再稼働や洋上風力などの再生可能エネルギーの導入拡大を進めながら、次期電源の設置を検討している。
現時点で計画されている次世代半導体工場や大型データセンターなどへの電力の安定供給に加え、今後の企業誘致で期待される電力需要にも万全な供給体制で対応するため、脱炭素を見据えたトランジション(移行期)電源としてLNG電源を設置する構想だという。
系統安定化と脱炭素燃料への転換
次期LNG電源は、需要への対応にとどまらず、再エネの導入拡大に伴う調整力として活用し、電力系統の安定化にも貢献する。将来的には、LNGから水素・アンモニアなどの脱炭素燃料への転換を図るという。
また同社は、電源に必要となるLNGやアンモニアを取り扱うため、大型外航船の受け入れを見据えた基地整備についても検討する。
LNG基地の多目的活用
基地整備を通じてLNGの安定供給と調達コストの低減を図る考えだ。さらに、このLNG基地は発電事業での活用にとどまらず、ガス事業と組み合わせることで、北海道全域への安定的かつ価格競争力のあるガスの供給につなげるとしている。



