パリから車で約3時間半。農村風景が広がるフランス東部ビュールの地下約500メートルに、総延長2キロ超の坑道が延びる。フランス放射性廃棄物管理機関(ANDRA)の地下研究所だ。原発で出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分に向けた研究を25年以上重ねてきた。
年間3000人が見学
エレベーターで約5分、到着した地下にはひんやりとした空気が漂う。壁の一部には約1億6000万年前に形成された粘土層が露出する。担当者は「この粘土はほとんど水を通さない。水の動きが極めて遅いため、放射性物質を閉じ込められる」と説明した。
さらに奥には、高レベル廃液をガラスに溶かし込んだ固化体を収める横穴と同じ形状の試験設備がある。実際の処分場では長さ150メートルを掘り、容器は遠隔操作で所定の位置に据える計画だ。
最終処分場「シジェオ」計画
約5キロ離れた同じ粘土層で最終処分場「シジェオ」が計画されている。地下約500メートルに計8万3000立方メートルの廃棄物を受け入れ、2050年ごろの操業開始を想定する。
年間3000人が見学に訪れるこの研究所は、核のごみ処分への理解を深める場として、説明を積み重ねてきた。



