政府は21日の閣議で、今後の重要政策の方向性を示す「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を決定した。「責任ある積極財政」を掲げて国内投資の強化に取り組み、実質で1%、名目で3%を上回る経済成長を実現すると打ち出した。
高市内閣で初の策定
高市内閣では初の策定となる。首相は閣議に先立ち開かれた経済財政諮問会議と日本成長戦略会議の合同会議で、「予算編成の抜本改革を行う。行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資を徹底的にてこ入れする」と意気込みを示した。
具体策と財政健全化目標の変更
成長実現に向けた具体策として、2040年度までに、17の戦略分野に官民で累計370兆円超を投資すると明記した。通常の歳出とは別に、「強く豊かな日本」投資枠を新設して推進する。
また、財政健全化目標を変更し、債務残高対国内総生産(GDP)比の安定的な低下を中核に掲げた。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)については、「複数年で管理し、一時的な悪化は許容」するとした。これまでの政権が柱としていたPBの単年度黒字化という目標を取り下げた格好だ。27年度を「責任ある積極財政元年」と位置付け、40年度までの中長期の経済財政計画を策定する方針も示した。
日銀への配慮と食料品減税
日本銀行の金融政策運営についても言及し、「適切な金融政策運営が行われることが非常に重要」とする一方、脚注で「日銀法第3条に基づき、金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられる」と記載した。6月の原案発表時に脚注はなかったが、政府が日銀の利上げをけん制しているとの見方が市場で広がり、長期金利が上昇したことを踏まえ、政府として配慮する姿勢を示した。
食料品の消費税減税については「8月上旬までをめどに、方針を決定する」との表記にとどめ、具体的な内容は盛り込まなかった。
政府は同日、骨太の方針のほか、「日本成長戦略」や「地域未来戦略」、「規制改革実施計画」も閣議決定した。



