「昔、むかし、あるところに……」の出だしで知られるテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」のナレーションを担当した俳優、市原悦子さんと常田富士男さんの声を、人工知能(AI)で多言語化して世界に発信する取り組みを、NTT西日本などが始める。
国民的アニメの声をAIで継承
「まんが日本昔ばなし」は、1975年から94年にかけてTBS系列で放送された国民的アニメで、全1470話に上る。日本各地に伝わる民話や伝承を映像化し、2人の温かみのある語りとともに、幅広い世代に親しまれてきた。
同アニメの著作権を管理する愛企画センター(東京)は、フィルムや原画をデジタル化するなど、作品の継承に向けた取り組みを進めている。
「VOICENCE」で多言語変換
NTT西日本は昨年、音声を入力すると本人の話し方を再現したAI音声を生成し、多言語に変換できるサービス「VOICENCE」を開始した。音声データには真正性を保証する証明書を付与し、無断生成された音声と明確に区別することで「声の権利」を守るとしている。
両社が連携し、2人の遺族や関係者の合意を得た上で、AI音声のライセンスを2社で管理する。披露の第1弾として、18日から東京都港区の麻布台ヒルズで開かれるアニメの展覧会にデジタルサイネージを設置し、「かぐや姫」を日本語のほか英語や中国語など全6言語で楽しめるようにする。
今後の展開
今後は企業や自治体への販売など、ライセンスの活用を拡大する方針だ。



