Vポイントが「AIペルソナ」で購買履歴を分析、生活像を推測する新マーケ支援
VポイントがAIペルソナで購買履歴を分析する新支援

Vポイントマーケティングは、クレジットカードの決済データとID連携した会員の購買履歴をAIペルソナに投影し、生活像を推測するマーケティング支援を提供している。これまで共通ポイントの競争は、貯まる量や使える場所で語られてきたが、三井住友カードの子会社となったVポイントマーケティングは、会員の「理解」そのものを提案する企業向けの価値に変えようとしている。

データから見える「バスケットの外」の行動

カードの決済データで生活像を読み、購買履歴を生成AIで人物像に投影する。データを価値に変える担い手に聞いた。

共通ポイント「Vポイント」を運営するVポイントマーケティング。旧社名はCCCMKホールディングスで、2026年3月に三井住友カードの子会社となり、4月に現在の社名に変えた。約1.3億のIDを持つ会員へのポイント事業と並ぶもう1つの柱が、企業向けのマーケティング支援である。

会員がどの店で何を買ったかという商品単位の購買履歴を基に、提携先のCRMや商品開発を支援してきた。会員登録時の属性に加え、約200項目のライフスタイルアンケートを年次やライフステージの変化に合わせて更新してもらい、分析に使う。

この事業を、テクノロジー戦略本部本部長の小倉賢治氏は「データベースマーケティングの本丸」と位置付ける。

決済データと購買履歴をIDで結ぶ

2024年4月、旧Tポイントと三井住友カードのVポイントが統合して現在のVポイントになった。それ以降、三井住友カードのクレジット決済データが分析対象に加わっている。対象はVポイントとID連携し、データ利用に同意した会員だ。

三井住友カードの決済データとVポイントの購買履歴などをIDで結び、会員の生活像を捉える。カード決済データの利用対象はID連携し、利用に同意した会員(Snowflake提供、「SNOWFLAKE WORLD TOUR TOKYO 2026」講演資料より、以下同)。

変わったのは、会員が提携先の店で買い物かごに入れた商品、業界でいう「バスケット」の外側が見えるようになったことだ。

例えば、毎月決まった額を寺院に寄付している会員は教育熱心だと推測できる。カーシェアの利用があれば、車を持たないが外出は多く、費用対効果に意識が向く人なのだと予想できる。

「バスケットの中だけでは分からないお客さまのライフスタイル全体が、クレジットのデータを通じてわれわれのデータベースに入ってくる」(小倉氏)。推測であることに変わりはないが、その精度が「非常に上がった」という。

決済や金融を基にしたこの規模のデータベースは「世の中にあまりない」というのが、Vポイントマーケティング社長 藤田誠二氏の見立てだ。

なお、分析対象となるのはID連携会員のクレジット決済データまでである。三井住友銀行の預金残高データは提供を受けておらず、分析にも使っていない。三井住友カードとマネーフォワードの合弁会社が運営する家計簿アプリ「マネーフォワード ME」のデータも入ってこない。