米マイクロソフトは27日、自律的に動く人工知能(AI)エージェントを連携させ、サイバー防御能力を高める製品を発表した。米西部サンフランシスコで開いたイベントで明らかにした。8月3日から顧客企業に提供を開始する。
3色のAIエージェントチーム
新システムでは、複数のAIエージェントを役割ごとに赤、青、緑の3色のチームに分ける。攻撃側の立場でシステムの弱点や攻撃経路をあぶり出す赤チーム、侵入の検知や脅威のレベルを評価する青チーム、自動で不具合を修正する緑チームが自動連携する。
専用AIモデルとコスト削減
マイクロソフトは、過去数十年にわたり蓄積した膨大なサイバー攻撃やセキュリティーのデータを学習させたサイバーセキュリティ専門AIモデルも初めて開発した。このAIがシステムの弱点の発見や危険性の評価など初期の大半の仕事をこなす。残りの複雑で高度な推論が必要な仕事のみ、提携するオープンAIの高性能モデルに担わせることでコストを抑える。例えば、自社製AIモデルが9割、オープンAIのモデルが1割の仕事を担う場合、コストはオープンAIのモデルのみを使った従来の半分にできるという。
競合との比較
システムの弱点を見つける能力で高い評価を得る米アンソロピックの「クロード・ミュトス」には、マイクロソフトのAIモデル単体では及ばないものの、同社は多数のAIエージェントの組み合わせによりミュトスと同等以上の性能を発揮できるとしている。サイバー攻撃のAIによる自動化が進む中、防御側もAIによる対応が急務となっている。



