大阪桐蔭、足技と小技でつなぐ野球で選抜優勝を果たす
選抜高校野球は3月31日に決勝戦が行われ、大阪桐蔭(大阪)が智弁学園(奈良)を7対3で破り、2022年以来4年ぶり5度目の優勝を達成しました。これにより、選抜大会の優勝回数は東邦(愛知)と並んで歴代最多となり、甲子園での決勝戦は10戦無敗を誇ります。春夏通算の優勝回数は中京大中京(愛知)の歴代最多記録11回に迫る10回となりました。一方、智弁学園は2016年以来10年ぶり2度目の優勝を逃す結果となりました。
七回の粘り強い攻撃が勝敗を分ける
大阪桐蔭は三回までに3点を先行しましたが、追いつかれた直後の七回に中島、仲原、中西の3連打でチャンスを広げ、押し出し四球や黒川の2点適時打などで4点を勝ち越しました。先発投手の川本は毎回15三振を奪い、150球で完投する力投を見せました。智弁学園は、球数制限が迫った杉本が七回につかまり、逆転を許す形となりました。
「安打以上の価値」があった押し出し四球
同点で迎えた七回、先頭の9番中島が中前打で出塁すると、大阪桐蔭の真骨頂が発揮されました。仲原がバスターエンドランを決め、続く中西はセーフティーバントでつなぎ、無死満塁の好機を作り出します。1年秋から主力の3番内海は、低めの球に手を出さずに押し出し四球を選び、貴重な1点をもたらしました。
内海は「去年だったら、『俺が決める』と打ちにいっていたが、今回は粘り強く選球した。この押し出し四球は安打以上の価値があった」と語りました。智弁学園の左腕・杉本は「足を使った攻撃から『何が何でも点を取る』という圧を感じた」と振り返り、大阪桐蔭の攻撃の粘り強さに苦しんだ様子でした。
生まれ変わった名門の新たな武器
大阪桐蔭は2025年、春夏ともに甲子園に出場できず、2024年秋の近畿大会や昨夏の大阪府大会でも1点差で敗退する苦しい時期を経験しました。雪辱を期し、チームはエンドランや「ゴロゴー」と呼ばれる多彩な小技を磨き、足技を駆使した「つなぐ野球」を追求してきました。
主将の黒川は「圧倒できる力はないが、粘り強く勝ち切れた」と胸を張り、七回の4安打はすべて単打であり、準決勝までの3試合も1点差の接戦だったことを強調しました。破壊力で歴史を作ってきた名門が、生まれ変わった戦術で再び優勝旗を手にした瞬間でした。



