米国南部フロリダ州は1日、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を運営するオープンAIとサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)を、子ども向けの安全対策が不十分だとして提訴した。州政府によるオープンAIへの提訴は初めてとなる。
訴状の内容と州の主張
訴状では、中毒性のあるチャットGPTが誤情報を生成する危険性を認識しながら、利用者に十分な周知を行わずにサービスを提供し続けたと主張。未成年者に対する安全策の欠如を非難し、利用者が自殺を促された事例にも言及した。利用率や訓練データの増加、オープンAIの市場価値向上などを目的に「あらゆる手段で利用者を会話に引き込めるよう設計された」と指摘し、州の消費者保護法などに違反するとしている。
司法長官の見解
ウスマイヤー州司法長官は会見で「彼らは公共の安全よりも利益を選んだ」と述べ、危険性についての説明の改善や、親の許可なく13歳未満の利用者データを収集することの差し止めなどを要求。最大で数十億ドル規模の損害賠償や罰金の支払いも求める方針だ。
背景と関連捜査
フロリダ州では4月、州立大学で昨年発生した銃乱射事件の容疑者が犯行を相談していた可能性が高いとして、オープンAIに対する刑事捜査も開始している。同州はオープンAIのサービスが未成年者に与える影響を重視し、法的措置を継続的に検討している。
今回の提訴は、AI技術の急速な普及に伴い、子どもの安全やプライバシー保護をめぐる規制強化の動きが米国内外で加速する中で行われた。オープンAIはこれまでにも複数の訴訟に直面しており、今後の対応が注目される。



