和歌山・宮崎知事が就任1年、前知事の路線継承し女性幹部登用で現場活性化
和歌山・宮崎知事就任1年、前知事路線継承と女性登用

和歌山県の岸本周平・前知事の急逝に伴う昨年6月の知事選で当選した宮崎泉知事が、就任から1年を迎えた。宮崎知事は当選直後から「岸本氏のふるさと和歌山に対する熱い思いを引き継ぎたい」と述べ、前知事の路線継承を明確に打ち出してきた。残り任期では、独自性のある政策を打ち出せるかどうか、その手腕が一層問われることになる。

県職員出身の知事としてのスタート

知事選で宮崎知事は与野党相乗りの支援を受け、25万票以上を獲得。2000年以降の岸本氏までの3知事はいずれも元官僚だったが、宮崎知事は2000年7月に体調不良で辞職した西口勇氏以来となる県職員出身の知事である。

前知事の政策を継承

前知事が力を注いだ子どもや教育関連の課題について、宮崎知事は小中学校の給食費無償化や子ども食堂の設置・運営支援を継続。小型ロケット「カイロス」を活用した地域活性化や、南紀白浜空港の滑走路延伸検討など、成長を見据えた事業も引き継いだ。さらに、現在は民間機を借りているドクターヘリを県として購入することを決定し、2026年度予算に関連経費を計上した。紀南地域の医療関係者は「安定運航が可能になり、救急医療体制の強化につながる」と評価する。

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女性・若手幹部登用で現場活性化

1日の定例記者会見で宮崎知事は「身の引き締まる思いで始めた1年だが、一生懸命走ってきた。一つ一つ、いろんな方の意見を聞きながら、自分自身も判断しながらやってきた」と振り返った。

県幹部の一人は、幹部人事に宮崎知事の強い思い入れを感じたと指摘する。今春の人事異動では、女性職員22人が課長級以上に昇任し、過去最多となった。これは施策に女性の視点を生かす狙いで、知事の意向が強く反映されたという。また、若手職員の管理職への積極登用も目指しており、県幹部は「職員の意欲向上などにつながる」と評価する。

独自色を求める声も

一方で、宮崎知事の信念や独自色を感じさせる政策を求める声もある。「1年で見える成果がなく、決断力が感じられない」(県議)、「宮崎知事の色がまだ見えてこない」(県幹部)との指摘も聞かれる。

現場の意見を生かした県政へ

現場の意見を生かした県政運営ができるかも今後の注目点だ。県職員出身の西口知事時代を知る県職員OBは「当時は県職員が提案し、知事が承認して実現した政策が多かった」と振り返る。その上で「近年は官僚知事が続き、県職員がトップダウンの気風に慣れてしまった感がある。宮崎知事の下で、県職員の創意工夫を生かした政策がさらに進むことを期待している」と話した。

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