「ゾンビたばこ」揺れた広島、新井監督が来季へ決意「ファンも自分も笑いたい」
「ゾンビたばこ」揺れた広島、新井監督が来季へ決意

「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」を巡る不祥事に揺れた広島が激動のシーズンを終えた。3年連続Bクラスとなる4位にとどまり、不適切な行動があった主力の小園海斗、矢野雅哉両内野手ら4選手に来季の契約を結ばないことを通告。チームは秋季練習に入り、来季へと動き始めている。

秋季練習で「フィジカル強化」を徹底

10月15日のマツダスタジアム。秋季練習開始を前に新井監督は「もう来季に向かって始まっている」と気合を込め、「フィジカル強化」をテーマに据えた。「来年しっかりやるために今、苦しんでおかないと笑えない。徹底的に体をいじめてもらう」と予告。若手の中村奨、佐々木らが連日、練習後に約2時間、筋力トレーニングに励んでいる。

逮捕から始まった激震、指揮官の苦悩

チームに激震が走ったのは春季キャンプ直前の1月下旬。エトミデートを使用したとして若手内野手(後に契約解除)が逮捕された。この選手はSNSでチームメートも購入していたとする動画を配信。首脳陣は「まだ出てくるのか。これは収拾がつかない」と激しく動揺した。

チームはシーズン序盤から低迷。責任を感じた新井監督は複数回にわたって周囲に辞意を漏らし、球団にも意向を伝えたという。最終的に「自分しかいない」と球団の慰留を受け入れたが、あるコーチは「(監督は)とにかく精神的にまいっていた」と証言した。

球団が決断、チームは再始動

球団は10月1日、シーズン終了を待たずに、若手内野手に指定薬物を譲渡したとされる人物との写真が出回っていた小園選手らと、来季の契約を結ばないと発表。「来季の話など誰に向かってすればいいのかという日々だった」(藤井ヘッドコーチ)が、一連の騒動に区切りをつけ、チームは再び走り始めた。

秋季練習で監督は若手に熱い視線を送り、「選手も少しずつ成長してきている。土台となる体を強くしていかないと、新しいものは見えてこない」と期待をかける。来季は就任5年目。「ファンにも笑ってもらい、自分も笑いたい」と願いを込めるように語った。