サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3か国大会は、スペインが2010年大会以来となる2度目の優勝を飾り、幕を閉じた。W杯史上初の3か国共催、過去最多の48チームが参加した今大会は、観客動員数が16日発表時点で約666万人に達し、1試合平均約6万5000人を記録。試合数増加により単純比較はできないが、過去最多を更新した。
開催国の健闘とスター選手の活躍
開催国の米国、カナダ、メキシコがそろって16強入りしたことが大会の盛り上がりにつながった。メッシ(アルゼンチン)やエムバペ(フランス)、ハーランド(ノルウェー)といったスター選手が期待通りの活躍を見せた。試合会場は米国を中心に既存施設を活用し、最新鋭設備を備えた巨大スタジアムが熱狂を支えた。
米国選手処分問題で物議
物議を醸したのは、レッドカードを受けた米国選手に対する出場停止処分の猶予を巡る動きだ。トランプ米大統領がFIFAのインファンティノ会長に処分見直しを求めたと認める一方、最終判断には関与していないと主張。FIFA側も決定の公正性を訴えたが、「政治的圧力に屈した」と大きな批判を浴びた。米国代表が好プレーで勝ち進んでいただけに、水を差す結果となった。
イラン代表の拠点変更と暑さ対策
米国とイランの対立の中、試合での混乱はなかったが、イラン代表の大会中の拠点が当初の米国内からメキシコに変更された。また、暑さ対策として前後半1回3分ずつの飲水タイムが導入された。好意的な意見がある一方、試合の流れを止めるとの反対意見も。FIFAは効果や影響を今後分析する必要があるとしている。テレビ中継では飲水タイム中にCMが入り、英BBCは「新たな商業機会を生み出した」と指摘した。
次回大会への展望と商業主義への懸念
インファンティノ会長は、モロッコ、ポルトガル、スペイン共催で南米でも3試合が行われる次回大会で、出場チーム数を増やすことを検討すると表明。BBCは新たな市場開拓でFIFAの収益がさらに増えるとみる。一方で、世界最高峰の大会の質を維持し、「品格」を保てず商業主義的側面が強調されれば、ファン離れにつながる可能性もあると懸念されている。



