パデル金の塚本・徳本ペア、手作りプロフィル配布の異例対応
パデル金の塚本・徳本ペア、手作りプロフィル配布の異例対応

愛知・名古屋アジア競技大会は3日、追加競技のパデル女子決勝が行われ、塚本早紀(東京ガス/Tactical)・徳本佳恵(Tactical/Team Jack/T-ring Sports)ペアが金メダルを獲得した。競技団体などによる積極的な普及活動が進む中、国内トップアスリートがメディアに異例の対応を見せた。

決勝前に配られた手作りの自己紹介

女子ダブルスで金メダルに輝き喜ぶ塚本(右)、徳本組(3日)=尾賀聡撮影 「泥臭スーパーど根性系」「ガッツ&緩急」。二人は自分たちのプレースタイルをそう表現していた。

決勝戦が始まる直前の東スポーツセンター(名古屋市東区)。大会運営スタッフから記者席に、A4の紙が配られた。「自己紹介」と書かれた紙の正体は、「手作り」感たっぷりのプロフィルだ。誕生日のほかに身長や利き腕、趣味や過去の戦績が記されている。

プロフィルに込めた普及への思い

メディアは通常、大会組織委員会が提供するメディア向けサイトや選手団が提供する名簿などを見ながら取材を進めることが多いが、選手が自らプロフィルを作ってメディアに配布するという例は聞いたことがない。大会運営スタッフによると、「選手自らが書いたもので、日本パデル協会から配ってほしいと言われた」とのことだった。

なぜかプロフィールには、プレー写真と一緒に徳本がパンケーキ、塚本がガパオライスを食べようとしている写真まで入っていた。

試合後のインタビューで「アジア大会に来た記者に向けて、二人が書いたと聞いたが…」と尋ねてみると、「これは多分、別のあれかな……」と驚いた様子を見せた塚本。配られた経緯は知らなかった様子だが、書いた記憶は残っているようで、「我々のことを知ってほしいと思って書いたものです」と話した。

徳本は「パデルはメジャーなスポーツじゃないので、その分、選手との距離も近い。『こういう共通点があるんだな』と親近感を持っていただければと思って書きました」と明かし、「パデルがアジア大会の追加競技に入った時に、『パデルは盛り上がる』と思った。そういった意味でも今回、金メダルを取ることができて、パデルの競技人口が増えればいいなと思っています」と話した。

アジアの頂点で示した新競技の熱

アジア大会で追加競技として初めて行われた「パデル」。アジアの頂点を争うトッププレーヤーが自らを売り込む。新しい競技が広まっていく、その熱を感じた瞬間だった。