アジア大会で食文化が国境を越える、ハラール対応や応援給食で多彩な料理
アジア大会で食文化が国境を越える、ハラール対応や応援給食

愛知・名古屋アジア大会(読売新聞社協賛)では、連日、海外選手や訪日客、地元住民らに多彩な料理が提供されている。文化や宗教の違いによる制限も多いが、調理人たちは工夫しながら日本の食文化を伝えようと取り組んでいる。

メイン食堂で「なごやめし」を提供

9月27日午後、名古屋港ガーデンふ頭(名古屋市)のメイン食堂では、アジア各国の料理が並んでいた。名古屋を代表する「きしめん」や「手羽先」も提供され、味を確かめようとする海外選手の姿もみられた。

食堂の運営会社「グローバル・ホスピタリティー・グループ」のウィル・ライト料理長は、「長い歴史を持つ『なごやめし』を、様々な国の選手に味わってほしい」と語る。

イスラム教の戒律に沿った「ハラール食」に対応するため、味噌カツは豚肉の代わりに鶏肉を材料に、料理酒・みりんは使わない。調理場も分けた。

大会には45か国・地域の選手が出場している。ウィル料理長は「海外の試合に出るのが初めてという選手も多い。元気が出る『おふくろの味』を心がけている」と話す。

保育園や学校で「応援給食」

県内の保育園や学校は、国際色豊かな「応援給食」で盛り上がっている。ソフトボールや近代五種の会場となった安城市では、キーマカレー(インド)、ヤンニョムチキン(韓国)、ガパオライス(タイ)、フォー(ベトナム)などが提供されている。

8月下旬、インドネシアのスープ「ソトアヤム」を食べた市立作野保育園の園児(6)は「初めて食べた。トマト味でおいしい」と、笑顔で完食した。細井明子主任(51)は「子供たちにとっては特別な体験。海外に関心を持つきっかけになれば」と話していた。

飲食店・百貨店も特別メニュー

飲食店・百貨店は、観光客向けメニューを充実させている。ジェイアール東海高島屋(名古屋市)は、中国の調味料「麻辣」を使った「アジアフレーバーカツ」や、八丁味噌やチヂミを加えたカレーパンを販売している。開発を担当した立道宰さん(36)は「料理で大会を盛り上げたい」と話す。

居酒屋チェーン「世界の山ちゃん」の運営会社、エスワイフード(名古屋市)は、中部空港の店舗でハラール対応の手羽先、すき焼きなどを提供している。