「慶応のプリンス」「美白王子」――。3年前、ある高校球児の日焼け対策が話題を呼んだ。慶大3年の丸田湊斗さん(21)は、神奈川・慶応高校3年だった2023年夏の第105回全国高校野球選手権記念大会で107年ぶり2度目の優勝を果たした。
「1番・センター」として出場し、決勝で先頭打者本塁打を放つなどチームを引っ張った丸田さんは、大会期間中、日焼け止めクリームを欠かさなかった。端正な顔立ちと白い肌がSNSで話題になると、肌のケアにも関心が集まった。ただ、本人は「美容目的だけでなく、アスリートにとって必要なもの」と話す。
全国で600校近くが指導
高校野球の現場で、日焼け止めクリームを塗るなどの紫外線対策を選手に指導することが徐々に広がりつつある。朝日新聞社の全国アンケートでは、全国で600校近くの学校が日焼け対策を指導していることが分かった。
6月下旬、横浜市内にある慶大のグラウンド。気温はそこまで高くはないが、強い日差しが肌を刺す。担当記者として取材した3年前と変わらない丸田さんの姿があった。
当時の夏の甲子園期間中、勝ち上がる度に増えていく報道陣は、丸田さんを中心に囲った。プレーのことはもちろん、肌のことや使っている日焼け止めクリームについても質問が飛び交った。
「当たり前のこと」と振り返る
ただ、日焼け対策をすることは「僕にとっては当たり前のことで周りと違うことをしているとは感じていなかった。こんなに取り上げられるんだと、正直思った」と振り返る。
幼少期から肌が弱く、日焼けをすると肌が赤くなってヒリヒリした。親からも塗るように小さいころから言われて育ったという。だからこそ、日焼け対策は野球をする上で欠かせなかった。
日焼け止めクリームを塗ることは、日焼けを防ぐ美容目的だけではない。「日焼け止めを塗るか塗らないかで体の熱のこもり方、疲れの取れ方が全然違う」と話す。



