ホームセンター大手のカインズが4月に発売したプライベートブランド(PB)ビール「黄金ラガービール」(158円)が好調だ。オリジナル商品として初めて開発したビールで、累計販売数は100万本を超えた。
「黄金ラガービール」の特徴と開発背景
黄金ラガービールは、キレのある飲み口とすっきりとしたのどごしが特徴で、飲みごたえのある味わいに仕上げた。日常的に飲みやすく、日本の消費者に好まれる味を意識して開発したという。
カインズはこれまで「黄金」シリーズとして、価格が比較的安く手頃な価格帯で購入できるビール系飲料の新ジャンルを展開してきた。2010年に発売して以来、累計販売本数は約2億本に達する。
税制改正を見据えた価格戦略
黄金ラガービールを投入した背景には、10月に予定されている酒税法改正がある。現在はアルコール度数50%以上をビール、50%未満を発泡酒や新ジャンルとして区分し、それぞれ異なる税率が設定されている。改正後はビール類の税率が350ミリリットル当たり54.25円に統一される。
現在の黄金ラガービールの価格は、1本(330ミリリットル)158円、6本入りケースが898円、24本入りケースが3380円だ。10月には500ミリリットル缶も発売する。
販売戦略と購入者層
7月1日から8月24日までは1本125円に値下げして販売した。価格を抑えることで、これまで同商品を購入したことがない消費者にも手に取ってもらう狙いがあった。売り場でも単品の「ばら売り」を増やし、「まず1本買ってみよう」という試し買いに結びつけた。今はケース販売を中心とした売り場に移行しつつある。
現在の販売数量に占める24本入りケースの割合は7割以上で、6本入りケースが約2割だ。単品での購入は1割未満にとどまる。日用品雑貨・加工食品事業本部 食品部の増原誠二氏は「単品からケースに移行する、リトライからリピートへのターンが非常に短かった」と話す。
カインズでは約2年前から食品販売にも力を入れている。取り扱う食品の約2割がおつまみ系であることから、ビール売り場と食品売り場を近づけるなど、関連商品の購入につなげる売り場づくりにも取り組んでいる。
黄金ラガービールの主要な購入者層は、カインズの会員で最も多い50代が中心だ。一方、他のビール類と比べると40代以下の購入者も比較的多いという。
今後の展開としては、味わいのラインアップ拡充も検討する。低アルコールタイプなど、健康志向を意識した商品の開発も視野に入れている。



