アジア大会パデル女子、日本ペアが金メダル 塚本・徳本組が逆転勝ち
アジア大会パデル女子、日本ペアが金メダル

愛知・名古屋アジア競技大会(アジア大会)は3日、追加競技のパデル女子決勝が行われ、塚本早紀(東京ガス/Tactical)・徳本佳恵(Tactical/Team Jack/T-ring Sports)ペアがインドネシアのペアを下し、金メダルを獲得した。

激しい競り合いを制す

試合は開始直後こそインドネシアのペースで進んだが、塚本・徳本ペアが粘り強く相手の球を拾って食らいつく展開。第1セット終盤にはデュースが3回続くなど激しく競り合う場面もあったが、前衛で果敢に攻める塚本とロブで相手をけん制する徳本のスタイルが噛み合って6-3で勝利。第2セットは一時、1-4と大きく引き離される場面もあったが、塚本が「まだまだいけると互いに声を掛け合って、自分たちらしく粘り強く戦えた」と言うとおり、5セットを連取して逆転。金メダルを決めた瞬間、雄叫びを上げた2人はコートの真ん中で抱き合った。

選手の声と無料観戦の盛況

試合後、徳本は「試合が進むにつれて相手が疲れていることが分かっていたので、体力勝負で気長に戦った結果。勝てると信じてプレーした結果がついてきてうれしい」と語り、塚本は「パワーで押してくる相手と、自分たちの粘り強く戦うスタイル。スタイルの差があってもパデルは楽しめるスポーツ。アジア大会でパデルを知った人も、だまされたと思って、一回やってみてほしいです」と笑顔を見せた。

この日、試合会場の東スポーツセンター(名古屋市東区)には多くの観客が詰めかけた。公道で行われるマラソンなどを除くと、パデルは無料観戦できる数少ない競技の一つ。会場は市のスポーツセンターの体育館だったため、観客席数は400席と少なかったが、一般観覧席では立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。「SNSで無料観戦できることを知って来た」(観客の女性、名古屋市)という声があった一方、「テレビでパデルを特集しているのを見てきた」(観客の女性、愛知県)という声も聞かれ、無料で見られる注目の新競技ということで多くの観客が詰めかけた。

観客の反応とパデルの魅力

自身はテニスプレーヤーという愛知県一宮市の自営業男性(68)は「試合は感動ものだった。壁を使ったりして、立体的にコートを使う戦術面もかなり面白い」と興奮気味に語り、名古屋市千種区の男子中学生(12)は「壁を使ってボールを返すところや高さのある返球などが見ていて面白かった。選手との距離も近くて、会場の雰囲気も楽しかった。機会があればやってみたい」と声を弾ませていた。

世界で約3500万人がプレーするとされるパデル。日本ではまだ競技人口は6万人程度とまだまだ知名度は高いとは言えない。初採用の競技での金メダリスト誕生という結果と、多くの人を楽しませたパデルはアジア大会に確かな足跡を刻んだ。

パデルとは

パデルは、1970年代に生まれた、テニスとスカッシュを合わせたような競技。コートはテニスコートより狭く、金網や強化ガラスで囲われていて、壁などに当たったボールも打ち返せるのが特徴だ。世界の競技人口は約3500万人とされ、競技が盛んなスペインでは、サッカーをしのいで国内1位の競技人口になるほどの人気を誇るという。日本では競技人口は約6万人で選手人口は1600人ほどだという。