アジアパラ・パワーリフティング80キロ級で日野選手が日本新記録、5位入賞
アジアパラ80キロ級 日野選手が日本新で5位

愛知・名古屋アジアパラ競技大会のパワーリフティング男子80キロ級が21日、名古屋市中小企業振興会館で行われ、愛知県みよし市在住の日野雄貴選手(29)が190キロの日本新記録で5位に入賞した。名古屋市在住の大堂秀樹選手(52)も8位に入賞した。

190キロ成功でガッツポーズ

日野選手は日本記録の186・5キロの更新を目指し、3回目の試技で190キロに挑戦。腕を伸ばしてバーベルを持ち上げ、「グッドリフト」の判定を確認すると、大きなガッツポーズを見せた。

大会前には日本記録保持者の宇城元さんから「まだ日本人が到達していないところに行くんだぞ」と励まされたといい、「長い間抜かれていなかった記録。普段はしないんですけど、今日は(ポーズが)出ましたね」と笑顔を見せた。

競技への思いと支え

日野選手は脚の骨が欠損しており、装具や車いすを使って生活する。東京パラリンピックに刺激を受けて競技を始めた。出身は徳島県だが、名古屋にサポートが充実したジムがあることなどからみよし市に転居。県内のあちこちに掲示された今大会の横断幕などを見て、気持ちを高めてきた。

パラリンピックに3回出場し、道を切り開いてきた存在と考えるベテラン・大堂選手とは時々、食事にも行く間柄。この日、大堂選手は第2試技で160キロを失敗するも、第3試技で171キロを成功させる会心のリフトを見せた。「あれを見せられて自分が失敗するのはありえない」と日野選手は自らを奮い立たせた。

優勝は229キロ、来年に意欲

優勝選手は229キロを挙げ、4位まで200キロ台を記録。日野選手は自身も射程に捉えつつあり、「今まで取り組んできたことを今まで以上にやって、来年には挙げたい」と力強く語った。

11人中8位で入賞した大堂選手は「監督やコーチの『順位上げようよ』の言葉で(11キロ上げる)覚悟を決めた。一つ上だった選手をかわせたのは、勝負として楽しかった」とほっとした表情を見せた。

肩や肘などのけがに悩まされて手術も重ねており、本来の状態からはまだ遠いが、地元開催での多くの歓声が大きな力になった。

日野選手の日本新記録に、「次の世代に引き継げているようでうれしい。また食事に誘って、今日の反省会をやります」と笑った。