愛知・名古屋アジア大会(読売新聞社協賛)が19日に開幕する。出場する千葉県ゆかりの選手たちは、成長著しい若手から初出場のベテランまで多岐にわたる。4年に1度の貴重な機会が自国開催ということもあり、選手たちは飛躍を誓っている。様々なバックグラウンドがある選手らの競技にかける意気込みを紹介する。
競技歴7か月で日本代表に
緩急のある華麗なドリブルでディフェンスの間をすり抜け、最高到達点3メートル40を超える高い打点からシュートを放つ。1メートル94の長身でありつつ、ドリブルや3点シュートなど機敏さが求められるプレーもこなす。3x3の競技歴はわずか7か月ながら日本代表に選ばれた。「いい意味で得意なプレーはない。色々なところから点を取れるのが自分の強み」。そう自信をのぞかせた。
千葉市若葉区出身。小学5年の時、友人に誘われて地元のミニバスケットボールチームに入った。当時身長は1メートル65ほど。「大きい方ではあったけれど、クラスで一番ではなかった」
市立若松中に進学後、新型コロナウイルスの流行で満足に練習できなかった。ただ、自粛期間中に「半年で十数センチ以上伸びた」。コロナ禍が落ち着くとゴール下で戦うセンターを任され、部活終了後も公園で練習を重ねた。複数のポジション経験もあり、ドリブルやシュート力も備えたセンターとなった。
厳しい練習で頭角を現す
顧問の紹介で鴨川市の古豪・県立長狭高に進学。自信をもって門をたたいたが、周りのレベルの高さに「体力的にも精神的にもバスケの厳しさを知った」。
それでも負けるつもりはなかった。平日は授業後に午後8時頃まで、土日は約7時間、厳しい練習を課した。すると、1年生ながらレギュラーに起用され、2022年の夏と冬の全国大会県予選で準優勝を果たした。すでに1メートル90を超えていた体格で勝利に貢献した。
翌年からは、自分が点を取る意識を高めた。体格を生かしたドリブルで突破力を鍛えつつ、シュート確率も向上させ、内でも外でも戦えるようにした。国体の県選抜に選ばれたほか、春は県ベスト4で関東大会にも出場した。プロの世界を本気で狙うようになった。
大学は1部リーグから声をかけられたが、「下克上を起こしたい」と2部の強豪・江戸川大に入学。今年7月の全日本大学新人戦で初の全国優勝を果たすなど、頭角を現している。
3x3で世界の強度を体感
これまでは一般的な5人制の試合に出場してきた。3人制の3x3を経験したのは、同大選抜チームで出場した今年2月の全日本大学大会が初めてだ。3x3は、21点先取か制限時間内の得点で勝敗が決まる。男子はボールが通常より一回り小さく、コートも広さが半分のため、目まぐるしく攻守が切り替わる難しさはあったが、どこからでも点が取れるオールラウンダーの強みを生かして順応すると、初出場ながら3位に輝いた。
この活躍が評価された。3月には23歳以下(U23)と21歳以下(U21)の3x3日本代表候補に初めて選ばれ、強化合宿に参加した。
この合宿では「5人制よりボールを持つ時間が長いので、3点シュートを狙ったりドリブル突破したりする機会が多く、そういう面でも自分のプレーが通用した」と好感触を得た。
一方、3x3世界ランク男子1位のセルビア代表との練習試合が刺激となった。「プレーへの理解も体格も全く違った。特にディフェンスの強度が高く、いつもなら突破できる時にできなかった」と世界レベルを肌で感じた。
7月の世界大会でU21の日本代表に初選出された。代表経験を経て、同大での練習への意識にも変化があった。「大学で通用するだけでなく、もっと高いレベルを意識しないといけない」
アジア大会は自身2度目の代表選出。「世界の強度を相手に、自分のプレーでどれだけ勝ちに貢献できるか。1試合目から全力を出し切りたい」。結果を残し、5人制の代表に名を連ねる覚悟で臨むつもりだ。
男子3x3は22日、シンガポールとの初戦を迎える。



