10月2日に愛知県豊橋市の市総合体育館で行われるアジア大会のテコンドー・キョルギ(組手)男子58キロ級に、愛知県長久手市出身の前田秀隆選手(25)が出場する。前田選手は「これまでのテコンドー人生20年で一番気合の入った戦いになる。センターポールに日の丸を揚げたい」と意気込みを語った。
「足のフェンシング」で頂点へ
テコンドーは「足のフェンシング」と表現され、キョルギは主に多彩な蹴り技を相手にヒットさせ、そのポイントで競う種目だ。
前田選手は3歳で近くの道場で空手を始め、蹴り技が好きだったことから小学1年でテコンドーに転向。五輪選手を輩出した大東文化大に進み、現在は午後3時まで首都圏の物流会社で働き、夕方から練習するサラリーマンアスリートだ。
過酷な減量に挑む
身長1メートル77の前田選手は63キロ級の実力者として活躍し、2024年12月の第18回全日本選手権で優勝、今年1月の第19回では準優勝を飾った。しかし、アジア大会では63キロ級が実施されない。
「故郷でアジア大会が開催される、こんなことはもうない」と思いを募らせ、平時から約8キロの過酷な減量を強いられるが、58キロ級で出場を目指そうと決断。「自分の身長で、国内でここまで体重を落とす選手はいないと思う。でも、海外にはいる。この苦労を何とか結果にしたい」と練習量を増やし、並行して苦しい減量にも耐えた。
金メダルしかない
4月の代表選考会では「その4試合は人生をかけた戦いといっても、過言ではなかった」と振り返る。減量に勝ち、ライバルとのしびれる戦いを制した。
「必ずメダルを取る。メダルじゃなくて、金メダルと訂正させてください。金メダルしかないと思っています」。熱い思いを胸に、アジアの頂点を見据える。