愛知・名古屋アジア大会第4日の27日、陸上女子200メートル決勝で、美濃加茂市出身の井戸アビゲイル風果選手(25)(東邦銀行)が、3位と100分の1秒差の23秒21でゴールし、あと一歩でメダルを逃した。また、陸上男子走り高跳びでは、岐阜市出身の赤松諒一選手(31)(西武プリンス)が、けがを抱えながら2メートル10を跳んで7位入賞を果たした。
終盤に失速し、ゴール直前でかわされる
女子200メートル決勝に井戸選手が登場すると、会場から大きな拍手がわき起こった。静寂の中、スタートの号砲と同時に飛び出すと一気に加速し、100メートル地点でトップに肩を並べる好位置につけた。多くの観客の声援が後押しする中、懸命に腕を振ったが終盤に失速し、ゴール直前でかわされた。
25日の100メートルでは、レース中盤以降に加速できず、準決勝で敗退し、決勝に進めなかった。悔しさが募ったが「(自分が日本記録を持つ)200メートルが本番だ」と雪辱を果たすことを誓って臨んだ200メートルでは、無事に決勝進出を果たした。
「金メダルを目指していたので悔しい」
決勝では、最後の直線までトップ争いをしていたが、「気持ちが先走ってしまった」といい、フォームを崩し、ゴール直前では3位走者にも抜かれた。得意のレース後半の粘りが不発でメダルに届かず、試合後のミックスゾーンで「金メダルを目指していたので悔しい」と涙を浮かべた。
目標は五輪での金メダル。2028年のロサンゼルス五輪に向け、22秒台の記録を安定して出せるような走りを追求する。「トップスピードを速め、レース終盤まで維持し続けられるようにしたい」。レース前半で加速することができるようになった今大会での収穫を手に、「必ず強くなる」と誓った。
出身地・美濃加茂市で応援イベント
井戸選手の出身地の岐阜県美濃加茂市では、井戸選手を応援するイベントが開かれた。アジア大会を戦う井戸選手を地域一丸となって応援しようと、市が企画。会場の市中央体育館プラザちゅうたいには、横断幕が掲げられ、市民らが井戸選手に声援を送った。
決勝が始まると、市民らはスティックバルーンをたたいて井戸選手の走りを後押し。ゴール後、100分の1秒差でメダルを逃したことがわかると、会場からは「あぁー」「えーっ」と悔しがる声が上がった。
同県川辺町から夫婦で参加した吉田金紀さん(62)は「本当に惜しい結果だったが、とても素晴らしい走りだった。次の大会に向けて頑張ってほしい。これからも応援していきたい」と話した。