高校野球兵庫大会決勝 社が明石商に逆転勝ち 3年ぶり3度目の甲子園 8回小倉の逆転2ラン
社が明石商に逆転勝ち 3年ぶり3度目の甲子園 8回小倉の逆転2ラン

第108回全国高校野球選手権兵庫大会の決勝が26日、神戸市須磨区のほっともっとフィールド神戸で行われ、社が明石商を3-2で破り、3年ぶり3度目の夏の甲子園出場を決めた。

劇的逆転の舞台裏

1点を追う八回一死一塁、社の4番・小倉は相手バッテリーの配球を読んでいた。1、2打席目は変化球にタイミングが合わず空振り三振だったが、「また変化球が来るだろう。甘く来たら絶対に仕留めてやる」と集中。狙い通り、2球目の高めのスライダーを振り抜くと、打球は左翼席へ飛び込み逆転の2ランとなった。「ホームランは想像以上」と会心の一打を笑顔で振り返った。

昨年春は1番打者だったが、ティー打撃で体の使い方を工夫。今春から4番を任されるようになり、今大会は準決勝での3打数3安打など好調を維持してきた。山本監督は「野球にのめり込んでいくタイプ」と熱心さを評価するとともに「勝負強い」と信頼を寄せる。

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緊迫した試合は、六回にエース岩井がマウンドで左臀部の痛みを訴えて降板。しかしその裏に山口諒の適時二塁打で同点とした。七回に勝ち越されても「常に勝つイメージはできていた」と小倉は胸を張った。2番手で登板した内田が明石商の九回の攻撃を三者凡退に仕留めると、マウンドに歓喜の輪ができた。岩井は「(ベンチから)優勝を見届けるのは悔しかったが、甲子園では自分が気持ちで抑え込む」と語った。

明石商・仲吉の133球

明石商の先発・仲吉は全7試合に登板。2日前の準決勝では延長十回まで160球を投げきって疲れが残っていたが、「3年生と一緒に甲子園へ」と奮い立った。八回一死一塁の場面で、それまで効果的だったスライダーが内角高めに浮き、左翼席へ運ばれた。「じっくり攻めるべきなのに、焦って安易に投げ込んだ。自分の弱さ」と悔やむ。二回には中堅・貝口の好返球に助けられる場面もあったが、甲子園には届かず。「もっと3年生と野球がしたかった。必ずリベンジする」と涙をぬぐい、強い決意を見せた。主将の市村からは「自信もっていけ」と声をかけられていたという。

明石商の狭間善徳監督は「少ないチャンスをものにして点を取ったことには選手の成長を感じた。逆転を許した一球だけが悔やまれる」と振り返った。

地元・加東市の歓喜

社高校の地元・加東市では市役所でパブリックビューイングが行われ、おそろいの帽子やタオルを身につけた市民ら約30人が試合を見守った。八回の逆転に歓声が上がり、優勝が決まると大きな拍手が起こった。同窓会副会長の黒石真さん(72)は「途中の展開はひやひやしたが、選手たちは本当に頑張ってくれた。甲子園でも山本監督の教えである『自分で考えて実践する野球』を続けてほしい」と笑顔を見せた。同校卒業生の神戸学院大4年生(21)は「逆転を信じて見ていた。甲子園でも一戦一戦頑張ってほしい」とエールを送った。

一塁側の社スタンドでは、4年前に夏の甲子園に出場したチームの主将を務めたOBの後藤剣士朗さん(21)が後輩たちを見守った。今春、教育実習で母校を訪れたといい、「基礎練習では多くのノックを受け、本当に力強いチームに成長した。投手力、守備力は4年前を上回っている」と大舞台に期待を寄せた。

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