第108回全国高校野球選手権奈良大会は、天理が奈良大付を破り、2年連続31度目の甲子園出場を決めて幕を閉じた。天理は投打のバランスが光り、5試合で38得点、わずか2失点と圧倒的な内容だった。
盤石の投手陣と打線の破壊力
天理は長尾亮大、橋本桜佑、新井幾大の3投手を中心に守備から流れを作る「守り勝つ野球」を徹底。藤原忠理監督は「いずれも先発も完投も任せられる」と太鼓判を押した。5試合で2失点と安定した投手陣を支えたのは、59安打を放った打線。本塁打は3本ながら、打線を引っ張った金本相有主将と関村偉千陽選手が2人で16打点を挙げ、全得点の4割をたたき出した。
奈良大付の新城投手が躍進
準優勝の奈良大付は、1メートル90の長身から投じる速球が武器の新城楓雅投手が躍進の立役者に。3回戦の智弁学園戦では150球の熱投で勝利に導いた。決勝の天理戦では初回に2失点を喫したが、中盤は抑えて意地を見せた。野手陣も5試合で5本塁打とエースを支えた。
智弁学園はまさかの3回戦敗退
春の選抜で準優勝した智弁学園は、エース左腕・杉本真滉投手を擁しながらも3回戦で姿を消した。実力、実績ともに十分だっただけに、本来の力を出し切れなかった印象だ。
公立校の奮闘光る
公立校の活躍も目立った。今春の県大会準優勝の畝傍は、安定した投手陣と西川蒼真選手らの勝負強い打撃で勝ち進み、準々決勝では生駒にサヨナラ勝ち。準決勝で敗れたが、大会を盛り上げた。御所実は準々決勝の橿原学院戦で、5点を追う九回二死から満塁本塁打と同点ソロを放ち、会場をどよめかせた。
全国大会への展望
全国大会は8月5日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。天理は昨年、夏の大会通算50勝目がかかった初戦で敗れた。今年は各投手が試合を作る力を持ち、守り勝つ野球をさらに浸透させて聖地に乗り込む。まずは初戦突破を果たし、白星を重ねることが期待される。



