夏の高校野球南北海道大会は19日、エスコンフィールド北海道(北広島市)で準決勝2試合が行われ、札幌日大と駒大苫小牧がそれぞれ勝利し、21日の決勝進出を決めた。第1試合では札幌日大が六回にバントヒットを起点に6得点を挙げ、北海道栄を下した。第2試合では駒大苫小牧が本塁打などで3点を奪い、昨夏の覇者・北海との投手戦を制した。
北海、連覇ならず 主将とエースの力投実らず
北海は森健成投手(2年)と小野悠真主将(3年)が登板。2人で計8奪三振、四死球ゼロと好投したが、中盤の失点が響き連覇を逃した。先発の森投手は二、三回を三者凡退に抑える好スタート。しかし1点リードの五回、ストライクゾーンの球を捉えられ同点に。六回には高めに浮いた球を勝ち越し本塁打とされた。
八回途中から登板した小野主将は「自分が流れを変えてやろう」と全力投球。九回一死一、三塁のピンチでスライダー三振を奪い、捕手の送球で併殺に。最後の攻撃につなげたが安打は出ず、試合後はむせび泣きながらも「やってきたことに後悔はない」と語った。森投手は「チームを勝たせる選手になりたい。次はマウンドを守り抜く」と決意を新たにした。
駒大苫小牧・川口、因縁の相手に勝ち越し弾
駒大苫小牧の川口奨真選手(3年)は、同点の六回一死、高めの直球を振り抜き、右越えの勝ち越し本塁打。公式戦初本塁打に「当たれば飛ぶはずだと思った」と振り返る。昨夏の準決勝も北海戦で、2番打者として1安打に終わり敗戦。「こんなところで負けるチームじゃない」と悔しさを胸に、打撃強化に励んだ。監督の指導でフォームを改善し、ベンチプレスは80キロから102キロに増加。練習量が自信に変わったという。
決勝に向け「ここは通過点。進塁打などをつないで隙のない野球で勝ちきり、甲子園に行きたい」と意気込む。
北海道栄・日野主将、明るさでチームを牽引
北海道栄の日野伸一郎主将(3年)は、昨秋の試合で序盤大量失点した際、チームが重い雰囲気になり敗北。自身もエースとして仲間への働きかけが足りなかったと反省し、以降は率先して声をかけ、明るい表情を心がけた。この日も点を取られても笑顔で野手とアイコンタクト。三塁手の緊張を察し「強い打球行くから」と冗談で励ました。
八回途中で降板後も味方を鼓舞し、二死満塁のピンチを後続投手が抑えると「おー!」と吠えガッツポーズ。「この夏が一番感情を自然に出せた」と語る。6点差からあと一歩まで迫ったが、試合後は「このメンバーともう野球ができない」と涙をこらえきれなかった。
札幌日大・石川、8回無失点も最終回に乱れる
札幌日大のエース石川瑛二朗投手(3年)は初回を三者凡退に抑え、六回に味方が得点すると「取ってくれた1点を守り抜く」と気合を注入。八回まで7奪三振、無失点の好投を見せた。しかし6点リードの最終回、先頭打者を三振に取った後、四球と2連打で一死満塁とされ、死球で押し出し。焦りを見せたが、味方のタイムと「お前なら大丈夫」の声で落ち着きを取り戻した。
直後に得意の直球で2点二塁打を浴びたが、「自信のある球で打たれたらしょうがない」と開き直り、野手に「打たせるぞ」と宣言。その後は安打を許さず試合を締めくくった。決勝に向け「最後のアウトを取るまで気を引き締め、チームを勝たせる投球をする」と語った。



