本州最北東端の東通村でゲストハウスとカフェを運営する26歳女性の思い
東通村でゲストハウスとカフェ運営 26歳女性の思い

本州最北東端の青森県東通村で、地域おこし協力隊員として活動した桑原杏奈さん(26)が、長年描いていたゲストハウスと村内で唯一のカフェを運営している。豊富な自然に囲まれながら、宿と飲食をセットに訪れる人たちにすてきな空間と癒やしを提供している。

築47年の古民家を改修して開業

桑原さんは転勤族の家庭で育ち、青森県八戸市の高校を卒業後、北海道の大学に進学。地元を離れて知り合いもいない中で、何かつながりがほしいと思って行ったゲストハウスで、地域の人たちの交流の場として設けられたスペースに足を運び、友達ができ、いろんな世代の人や知らない職業の人と交流した。自分の視野が広がった場所だったという。

自分もこういう場所を作りたくて、どこでゲストハウスをやろうかと考えていたときに、東通村の地域おこし協力隊の募集を見つけた。村内の空き家を使って何かやりませんかという内容で、宿と飲食をやりたかった自分にマッチすると思い応募した。令和5年5月に「空き家コーディネーター」として着任し、築47年の空き家を村の人たちに手伝ってもらいながらリノベーションし、6年12月から「ゲストハウスはれのち」として運営している。

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東通村は対岸に北海道が見え、地元の八戸市と北海道の中間の場所にあるので、自分としてはちょうど良い距離感にあると感じている。利用客は観光客や出張の人が多いが、以前、海外の人が来たときに「あなたはすてきな家を持っていますね」と言われ、うれしかったと話す。

地元産品を生かした手作りメニュー

「はれのち」と名付けたのは、晴れているというだけでうれしい一日と思えるので「晴れ」という単語を入れたいと思い付き、村の人に話したときに「はれのちが良いんじゃない」と言われたことから。自分と同じように晴れの日にうれしい一日を過ごしてもらえたらいいなという思いと、帰った後もここで過ごした時間を思い出してもらえたらうれしいなという願いを込めて命名した。

ゲストハウスの敷地内にあるカフェはもともと食堂だったが、今年3月から改修し6月にオープン。メニューは焼き菓子とケーキ、ベーグル、村の特産品のブルーベリーや夏秋イチゴを使ったスムージーなど、すべて手作りだ。地元の特産品を使うことは大事だとし、近所の人や隣のむつ市から毎週のように来てくれるリピーターもいるため、新しい味や商品を出すよう心掛けている。

交流の幅が広がり、今後も続けていきたい

本州最北東端というあまり交通の利便性が良くない場所でゲストハウスとカフェを始めたことで、村民と村外から来てくれる人と関われるようになり、交流の幅が広がったことは確かだと語る。ゲストハウスもカフェもできる限り長く続けていきたいので、地域の人や村外から来た人たちとチームのようなものを作って、一緒にできる人がもう少し増えてくれたら新しいことにも挑戦できると話す。

自分はずっと同じ場所にとどまれない性格だが、拠点ができたことでここを守って育てていかなければいけないという責任感が生まれ、気が付いたら東通村に移住して3年が過ぎた。行き詰まらないためにも時々外に出て新しい発見をしないといけないとも思っており、それを持ち帰って二番煎じでもいいので自分の色を出しながらすてきな空間を増やしていければいいと考えている。

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東通村は尻屋埼灯台や寒立馬(かんだちめ)など観光する場所がたくさんあるが、滞在する場所があまりないため、ゲストハウスを宿泊先として選んでもらえたらありがたいと話す。カフェは不定休で、営業時間は平日午後1~6時、土日は正午~午後6時。問い合わせは070・3336・4715まで。