夏の全国高校野球選手権県大会は、聖隷クリストファーが2年連続2度目の優勝を果たして幕を閉じた。堅守を誇った聖隷は7季連続の4強以上を達成して地力の強さを見せた一方、各校で下級生の躍動も光り、群雄割拠の継続が予想される大会になった。
聖隷、投手力と守備で盤石
聖隷は、全国屈指の左腕・高部陸投手(3年)が圧巻の投球。全6試合でマウンドに上がり、36回3分の2を投げて48三振を奪い、失点はわずか4。「1年で最も成長したのはコントロール」と話すように、許した四球もわずか4と、制球力も光った。大会を通じて1失策という鉄壁の守備陣の支えもあり、並み居る強豪が「打倒高部」を掲げて対策に取り組んだが、打ち崩せなかった。
打線も要所で勝負強さを見せて、エースを援護した。決勝では初回一死満塁の好機に、小金沢玲雄選手(3年)が甘く入った直球を見逃さずに満塁弾を放ち、主導権を握った。準決勝では、1点ビハインドの六回二死三塁で筧優亨選手(3年)がしぶとく内野安打を放って同点に追いつき、九回の劇的なサヨナラ勝利につなげた。
下級生の活躍、来季以降に期待
下級生の活躍もめざましい大会だった。準優勝の常葉大菊川は、決勝で右腕の福田大斗投手(2年)が先発。初回に4点を失うも、二回以降は立ち直って10三振を奪うなど、高部投手と互角に渡り合った。1番打者で出場した小柳祥太郎選手(2年)も九回、先頭で二塁打を放って、打線に勢いをもたらした。
準決勝で聖隷とぶつかった磐田東はスタメンが全員1、2年生。斎藤希吉朗投手(2年)を中心に、手に汗握る接戦を繰り広げた。加藤学園の佐藤透哉投手(2年)、若林駿斗捕手(2年)のバッテリーもチームの4強入りに大きく貢献した。
県勢の全国制覇は100年前
県勢の夏の全国制覇は、ちょうど100年前の1926年大会の静岡中(現・静岡)まで遡る。近年は3大会連続で2回戦で敗退しており、苦戦を強いられている。聖隷には、敗れた105チームの思いを胸に、自信を持って甲子園に乗り込んでもらい、堂々としたプレーをしてほしい。



