1点差で迎えた八回二死二塁。一打同点の場面で立ちふさがったのは、大垣日大の主戦・左腕の竹岡大貴(3年)だった。大垣日大ベンチはタイムを取り、伝令を送った。監督の高橋正明は「2人の打者で一つアウトを取ってこい」と指示。マウンド上で大粒の汗を流す竹岡に、捕手の高田宗敬(2年)は「思い切って投げろ」と肩をたたき、一塁の松井一太(3年)は「どんな打球が来ても俺が体で止めてやる」と声をかけた。
県岐阜商・国枝、直球狙いも変化球に泣く
二回に竹岡の143キロ直球を中前にはじき返した県岐阜商の国枝啓汰(2年)は「初球から振る」と打席に入った。初球の140キロ直球はファウルし、「捉えられなかった」と悔しがる。その後も直球を捉えきれずに2ストライク2ボール。投じられた7球目、直球を予想してバットを出したが、ボールは手元で変化し、空を切って三振。悔しがる国枝の横で、竹岡―高田バッテリーはガッツポーズを繰り返した。流れを引き寄せた大垣日大は九回に2点を追加し、試合を決定づけた。
完投エースに監督賛辞「最高の変化球」
竹岡は9回136球を投げ、被安打7、3失点の完投。一打同点のピンチを切り抜けたエースに、高橋は「最高の変化球を投げてくれた」と賛辞を贈り、高田も「気合の入ったベストボールだった」と振り返る。竹岡は「仲間がいたからこそ投げ切れた」と試合後に語り、「決勝で勝たなければ意味がない。あと1試合投げきる」と気を引き締め、球場を後にした。



