第108回全国高校野球選手権茨城大会は18日、県内4球場で4回戦8試合が行われ、8強が出そろった。昨夏王者の明秀日立が春の県大会を制した土浦日大にサヨナラ勝ちを収めた。そのほか、水戸商、常磐大、常総学院、水戸葵陵、霞ヶ浦、茨城、鹿島学園が勝ち進んだ。19日は試合がなく、20日に準々決勝が行われる。
中沢選手が逆転二塁打で打線けん引
明秀日立は九回表に追いつかれたが、その裏にサヨナラ勝ちを決めた。5番・中沢祐誠選手(3年)は2安打3打点と打線をけん引し、勝利に貢献した。
1点を先制された初回一死満塁。「ここで打たなければ。絶対に走者をかえす」と外角の速球をはじき返した。打球は左翼手の頭を越え、逆転となる走者一掃の二塁打に。「よっしゃあ」とほえ、ベンチに向かって両手を突き上げた。
昨秋の県大会以降、中軸を任されたが、凡退する場面が目立ったという。一打席の結果に一喜一憂していたが、今大会を前に「打てなくてもいい。結果は気にしない」と気持ちを切り替えるようにした。そうすると、どんな打席でも緊張しないようになったという。
試合後、「土浦日大は強かった。彼らの分も頑張りたい」と好敵手をたたえ、次戦での活躍を誓った。
土浦日大・吉田主将「最後まで仲間を信じていました」
九回二死三塁、あと一人で延長突入という場面で土浦日大のエースが投じた球は打者の頭上を越えた。吉田惺南主将(3年)が必死に伸ばしたミットは届かず、サヨナラ負け。「何も考えられなかった」。グラウンドに倒れ込み、しばらく立ち上がれなかった。
新チームで主将を任された後、昨秋の大会前に右肩を脱臼した。満足に試合に出場できなかったが、悔しさをバネに練習に打ち込み、春の県大会では優勝に貢献した。今夏も中軸を担い、3回戦の本塁打など今大会5安打6打点と活躍。この日も初回一死二塁で先制の適時打を放ち、打線を引っ張った。
相手の校歌を聞き終えると静かに口を開いた。「最後まで仲間を信じていました」。その言葉には共に戦い抜いた仲間への思いがにじんでいた。



