御浜町の果実でリキュール「dotto」完成、地域で楽しむお酒に
御浜町の果実でリキュール「dotto」完成、地域で楽しむお酒に

三重県御浜町で昨年蒸留所を開業した北本勝也さん(47)が、町特産のかんきつと梅を使ったリキュール「dotto(ドット)」を完成させた。「地元産の果物で造ったお酒を、地域の人と一緒に楽しみたい」との願いを込め、地域内での流通を目指している。

建築板金の仕事のかたわら酒造り

お酒好きの北本さんは、同町で建築板金の会社を営む傍ら、2021年に京都の酒造会社に委託し、地域特産の熊野杉で香り付けしたリキュール「Mok(モク)」を開発した。香りを楽しむ薬草酒のような味わいで、東京や大阪、国外のバーで提供されている。一方、「Mokは炭酸で割って飲む感じではなく、万人受けするお酒ではない」こともあり、地元ではほとんど出回っていない。

北本さんは委託先に依頼し、杉以外にも、薬草のテンダイウヤクやヨモギを加え、奥深い香りを追求してきたが、次第に「もっとこだわって、自分で造りたい」と思うようになった。酒類製造免許を取得するなど準備を進め、町が地域の特産品を原料としたリキュールを少量から製造できる特区として申請。23年12月に認定され、昨年7月に「馨聲(けいせい)蒸留所」(御浜町阿田和5076の1)としてスタートした。

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地元の人に飲んでもらえるお酒

自分の蒸留所ができてからは、日中に建築板金の仕事をし、夜は寝る間を惜しんで酒造りに取り組んだ。目指したのは、「地域の人たちに飲んでもらえるお酒」。それまで北本さんのリキュールを飲んだことのある人は周りにほとんどおらず、「お世話になっている人たちに飲んでもらいたかった」という。

今回、新たに完成した「dotto」には、濃厚なコクと甘みのかんきつ「せとか」や梅、チェリー、干しブドウを使用。様々な果物が香る複雑な味わいで、女性でも飲みやすい味に仕上げた。一口飲むことで、多忙な日常に「点(英語のdot=ドット)」を打って区切りをつけ、一息ついてほしいとの思いを込めた。

蔵開きで発売、今後の展開

「dotto」は、20日午前11時から午後5時に行う馨聲蒸留所の蔵開きで発売する。500ミリ・リットル入り、3500円(税別)。併設のバーでも提供する予定。

北本さんは今後は地元の農家と協力し、ライムやマイヤーレモンを活用したリキュールの開発も計画中で、「地域の人と関わりながら、次のリキュールを生み出していきたい」と意欲を持っている。

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