享栄が31年ぶり夏の甲子園 決勝で愛工大名電を4-1撃破
享栄31年ぶり甲子園 愛工大名電を4-1

全国最多の174チームが出場した第108回全国高校野球選手権愛知大会の決勝が28日、バンテリンドームナゴヤで行われ、享栄が愛工大名電を4―1で破り、31年ぶり9回目の夏の甲子園出場を決めた。夏の甲子園は8月5日に阪神甲子園球場で開幕する。

逆転勝ちで優勝

享栄が少ないチャンスをものにして逆転勝ちした。三回まで走者を出せなかった享栄は1点を追う四回、先頭で四球を選んだ藤井をバントで送り、森迫の適時二塁打で追いつき、坂本の右前適時打で1点を勝ち越した。五回に藤井の右越え適時二塁打で加点。六回にも菅沼の左前適時打でリードを広げた。先発の上江滝は二回以降、緩急をつけた投球がさえ、完投した。

愛工大名電は一回、先頭の伊藤が初球をたたく中越え二塁打から一死三塁とし、久保の犠飛で1点を先制したが、その後は好機にあと一本が出なかった。

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森迫選手の同点打

享栄の3番・森迫煌斗選手(3年)が四回、流れを変える同点打を放った。ここまでチームは無安打だったが、「自分の良さは積極性」と持ち味を忘れず、甘く入った球を振り抜き、逆方向の右翼へ痛烈な二塁打。続く主砲・坂本亮太選手(3年)の右前打で勝ち越しのホームを踏み、ガッツポーズ。「自分のバットでチームを勢いづけられた」と喜びを言葉にした。

上江滝投手の緩急投球

チーム念願の31年ぶりの甲子園まであとわずか。味方のエラーと四球で、九回に一死一、二塁のピンチを迎えた。捕手のリードを信じて初球に投じた直球で併殺打に打ち取った。併殺の完成を確認し、一瞬遅れてからチームメートとともに歓喜のマウンドに駆け寄った。

サイドスローから投じる最速146キロの直球と80キロほどの変化球を使った、緩急ある投球が持ち味。小学生から野球を始め、強打者相手に速球で押すスタイルは小柄な体では厳しいと、中学3年から緩急を意識し始めた。昨年の夏、秋とベンチを外れた悔しさをバネに、冬から春にかけて下半身の瞬発力を鍛えるトレーニングを行った。球速を20キロ上げたことで緩急に磨きがかかり、メンバー入りした春の県大会と東海大会で活躍した。

今大会直前のケガで、背番号1こそかなわなかったが、初戦からリリーフで登板し、要所を締めてきた。「最後に託すとしたら上江滝」と大藤敏行監督が評する実力でチームに勝ちを引き寄せた。

今大会初めて先発のマウンドを託された決勝。立ち上がりに先制こそ許したものの「後ろにいい投手が控えてくれていた」と、臆せず緩い変化球を投じることができた。相手打者を翻弄し、準決勝までの全試合6得点以上を挙げた愛工大名電打線を1失点に抑えた。憧れの甲子園を前に「自分の持ち味をマウンドでも発揮したい」と笑顔を見せた。

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