プロボクシングのバンタム級世界ランカー、那須川天心(28)=帝拳=が19日、東京都内で記者会見を開き、SNSを中心とした自身への批判が「度が過ぎる」として、思いを語った。
試合後の発言が波紋
那須川はキックボクシングの元王者で、2023年にボクシングに転向した。9月27日に世界ボクシング評議会(WBC)同級王者の井上拓真(大橋)に挑み、7回にダウンを奪いながらも判定負けした。井上拓には昨年11月にも敗れており、2連敗となった。
今回の試合後の那須川の発言が、一部のファンや元世界王者らから批判された。その真意を、会見で那須川が説明した。
「競技を一番認めた発言のつもり」
「『ボクシングに負けた』と話したが、人間・那須川天心がボクシングという競技に負けたという意味で、競技を一番認めた発言のつもりだった」と語った。
「『負けた気がしない』と言ったのは、自分自身で突っ張るために言った。そうしないと次に進めないと思ったから。試合が終わって、ポイントを取られて負けたことはわかっていた」と説明した。
初めての炎上、3週間続く
那須川のインスタグラムやXなど、主要SNSの登録者・フォロワー数は計約400万人。これまでも発言や試合内容に対して賛否が分かれがちだったが、今回の「炎上」は3週間続き、初めて味わうものだった。
「今まではかわしていたけど、攻撃もしなきゃと思い」として、会見に至ったという。
「誰かの言葉で、人生が良くも悪くも変わってしまう世の中。みんなが僕みたいに矢面に立って話せるわけじゃないし、僕だって心が揺れる時もある」と述べた。
「(誹謗中傷によって)人が死んでいるケースもたくさんある」と訴えた。
SNSは「おもしろおかしく遊ぶ場所」
その上で、「伝えたいのは、SNSが現実社会じゃないぞ、ということ。現実社会をちゃんと生きて、その上でネットはおもしろおかしく遊ぶ場所だぞ」と述べた。
トレーニングはすでに再開している。「ボクシングはやめて、拳闘をしたい」と表現した。判定でジャッジに勝敗を委ねるのではなく、「(倒して)自分の手で決着をつけられる選手にならなきゃ」という意味を込めた。