大津市の天台宗総本山・比叡山延暦寺で11日、田口祖岳・一山南山坊住職(31)が、開祖・最澄に仕える「侍真」として、12年間、最澄をまつる浄土院にこもる修行に入った。
外界との接触を断つ難行
侍真は、最澄が存命している時と同じように、12年にわたり浄土院にこもりながら献膳や清掃などをして最澄に仕える。外界との接触を断ち、日課などが厳格に定められ、冬は厳しい寒さのなかでの修行となる。途中で病死した僧侶も多いといい、難行の一つとされる。
延暦寺によると、侍真は記録が残る1699年以降は118人目で、戦後では8人目という。
好相行を経て自誓受戒の儀式に臨む
侍真になるためには、1日に3000回、諸仏それぞれに焼香などをして、仏名を唱えながら五体投地の礼拝を重ねる「好相行」を、仏の姿が見えるまで続けることになっており、田口住職も昨年9月から好相行に入っていた。
この日、田口住職は延暦寺の戒壇院で、好相行を終えた僧に対する「自誓受戒」の儀式に臨んだ。その後、取材に応じ、侍真として12年にわたる籠山行が始まることについて「伝教大師(最澄)様の教えの通りに生きていきたいという心が芽生え、それを目標に僧侶の道を歩いてきた。伝教大師様が求められていた修行の一つで、その入り口に立てたということで喜びにあふれている」と述べた。



