深海熱水噴出孔の生物、62%が絶滅危機
国際自然保護連合(IUCN)は9日、絶滅の恐れがある動植物をまとめた「レッドリスト」の最新版を公表した。深海の「熱水噴出孔」に生息する種の62%が絶滅の危機に直面していると指摘。希少鉱物など海底資源の採掘によって泥などが舞い、生物の呼吸や栄養分の吸収に悪影響を及ぼしているという。
熱水噴出孔とは
熱水噴出孔は、数百度の熱水が噴き出す海底の穴で、周辺には巻き貝や二枚貝などが生息する独自の生態系を形成している。最新版のレッドリストでは、固有種201種のうち125種で絶滅の恐れがあると指摘された。
日本関連:ヨモツムギガイが「深刻な危機」に
日本関連では、沖縄トラフの熱水噴出孔で発見された巻き貝「ヨモツムギガイ」が、絶滅危惧種で最もリスクの高い「深刻な危機」に追加された。ヨモツムギガイを2017年に新種報告した海洋研究開発機構のチェン・チョン主任研究員は「資源採掘によるリスクを十分に解明し、生態系を効果的に保護する対策が講じられる必要がある」と指摘した。
今後の課題
IUCNは、海底資源の採掘が深海生態系に与える影響をさらに調査し、保護策を強化する必要性を強調している。熱水噴出孔は独自の生物相を持ち、その保全は地球全体の生物多様性にとって重要である。



