福岡県直方市職員だった男性(当時44)が2015年に自死したのは、職場で部下や上司から精神的圧迫を受け、うつ病を発症したためだとして、妻が地方公務員災害補償基金に対して「公務外災害」の認定取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が21日、福岡高裁であった。
松田典浩裁判長は、認定を取り消した一審・福岡地裁判決を支持し、自死は公務に起因するもので、民間の「労災」にあたる「公務災害」だったと認めた。
未経験の課の係長に、部下と上司から圧迫
一、二審判決によると、男性は2015年6月に未経験の課の係長となり、9月末ごろにはうつ病を発症し、翌月に自死した。男性は部下の係員から「それは係長の仕事でしょう」などと突き放すような態度を取られ、上司の課長からも人前で「お前はそんなこともわからないのか」などと言われていた。
基金の主張を退け、公務災害と認定
基金側は控訴審で、男性が経験した負荷は平均的な職員であればうつ病を発症する程度のものではないと主張した。しかし松田裁判長は、男性には平均的職員を下回らない職務遂行能力や適応力があったといえるとして、この主張を退けた。
基金は「判決の内容を精査し、今後の対応について検討して参りたい」としている。



